【選手権】青森山田を救った“男気ストライカー” ライバルとの絆が呼び込んだ同点弾

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2019年01月13日

「僕が周りに負けられないものは『魂』だと思います」

小松の同点ゴールで青森山田ベンチに歓喜の輪が生まれる。写真:徳原隆元

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 小松にとっての1番のライバルは1トップのレギュラーを争う佐々木だ。彼に対しても「絶対に負けたくない存在」と語る一方で、「僕と銀士は正反対の性格。でも、すごく一緒に高め合えてこれた存在なんです。遠征に行ったら必ず同部屋ですし、良きライバル、良き友として争ってきました」と、深い絆がある。
 
 だからこそ、佐々木の控えに回っても、小松のモチベーションは落ちるどころか、より熱く燃えたぎり、それがチームを救う同点弾にもつながった。
 
「今日の試合で、銀士が頭から相手のクリアボールをブロックに行ったシーンがあった。それは銀士がこの1年で変わった所だし、僕も銀士の後をしっかりと引き継いで、同点ゴールを獲ることができた。これはお互いがお互いをリスペクトして、良きライバルとしてやってきた成果だと思う」
 
 飽くなきゴールへの執着心と、ライバルとの相乗効果で成長を遂げた『男気ストライカー』は、いよいよ泣いても笑っても高校最後の試合を迎える。出番が訪れる保証はないが、「僕が周りに負けられないものは『魂』だと思います」と言い切る男に、そんな保証は必要ない。出番が来ることを信じて、そして来た時に全力を尽くすために――。最高の準備をすること以外、頭にないのだから。
 
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)

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