原口を入れたバランスをチームはひとまず見つけられた
後半に修正したのも見事でした。縦に入れていくことに終始していた前半と打って変わって、サイドを起点にする回数が増えました。とりわけ、原口選手が得意とする外からゴール方向にボールを運んでいくドリブルの仕方から何度も相手ディフェンスラインに侵入していきました。
さらに、ペナルティエリア内に少しラフなボールを入れていくことも意図的に増やしたはずです。「格下」と言われる相手に対しては、どうしても綺麗な形を追ってしまいがち。しかし、後半はしっかりと味方の特徴と相手の弱みを見てサッカーをすることができていました。
最後までほとんどメンバーを入れ替えなかったことからも、森保監督はこのメンバーの戦い方と立ち位置のバランスを、試合の中で見つけて欲しかったはず。特に、離脱した中島選手のところは気になっていたと思いますが、原口選手を入れたバランスをチームはひとまず見つけられたと言っていいと思います。
さらに、ペナルティエリア内に少しラフなボールを入れていくことも意図的に増やしたはずです。「格下」と言われる相手に対しては、どうしても綺麗な形を追ってしまいがち。しかし、後半はしっかりと味方の特徴と相手の弱みを見てサッカーをすることができていました。
最後までほとんどメンバーを入れ替えなかったことからも、森保監督はこのメンバーの戦い方と立ち位置のバランスを、試合の中で見つけて欲しかったはず。特に、離脱した中島選手のところは気になっていたと思いますが、原口選手を入れたバランスをチームはひとまず見つけられたと言っていいと思います。
課題としては、ダブルボランチのバランスが挙げられます。柴崎選手と冨安選手は、個々のコンディションは悪くないように見えました。しかし、お互いの関係性は決して良いとは言えないものでした。二人とも相手ゴールに向かって”前へ”のベクトルを向けることが多く、それによって二人が同時に中央にいなかったり、離れすぎたりしていました。ボランチは心臓部です。中央にどちらもいなくなると、全体に血流がうまく行き渡らなくなります。特に攻撃をしている時の立ち位置とバランスは、2失点の遠因にもなったので早急に修正したいです。
ただ、アジアカップは成長しながら進んでいかなければならない大会です。そういう意味で、前半の戦いも、それぞれの立ち位置のバランスも、これを始まりに修正していけばいいと思います。試合で出た課題を一個一個潰していきながらバランスを整えていく。それがチームの成長になります。
そういった意味で、初戦の苦戦しながらの勝点3は理想的。ある意味で最高のスタートと言っていいでしょう。
【著者プロフィール】
岩政大樹(いわまさ・だいき)/1982年1月30日、山口県出身。鹿島で不動のCBとし2007年から前人未踏のJ1リーグ3連覇を達成。2010年の南アフリカW杯メンバーにも選出された。現在は解説者として活躍中。
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