金田喜稔がCWCの鹿島を斬る! 「そろそろ“J基準”の戦いに戻りましょうではダメ。今回の貴重な経験を生かしてほしい」

カテゴリ:Jリーグ

連載・コラム

2018年12月23日

多くの決定機を作りながら大差をつけられたのは。

アタッキングサードにおけるプレーの質の差が、思わぬ大差を生んだ。(C)Getty Images

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 翻ってリーベル戦は、マドリー戦とは比較にならないほど攻めることができた。シュートはことごとくバーを叩いたけど、前半に安部が見せた左サイドからの突破は見事だったし、永木のフリーキックも惜しかった。

 でも終わってみれば、4点を奪われての大敗。これはもう、アタッキングサードでのプレーの質の差、技術レベルの差と言うしかないよ。個の力がモノを言うゾーンだからね。

 リーベルは崩しの局面でも簡単にボールを失わなかったし、決定的なシーンをつくったときに決めきる力も、鹿島を大きく上回っていた。ディフェンダーのマークをはがしたり、ドリブルで抜いたりということはできても、やっぱりフィニッシュを決めきれないとね。

 だけど鹿島は今回、敗れたとはいえ、欧州チャンピオン、そして南米チャンピオンと真剣勝負ができた。これはものすごく貴重なことだし、そんなクラブは世界中探してもそうあるものじゃない。

 貴重な経験をした彼らには今後、1対1の場面での身体の使い方とか、テクニックとか、視野の広さ、判断の速さといった部分で痛感した世界との「差」を、少しでも縮められるように努力を続けてほしい。そしてそれ以上に、そこで感じたものをJリーグにしっかり還元してもらいたい。

 そのくらいの責任を背負ったと、彼らには自覚してほしいんだ。鹿島の指導者の皆さんにも、そういうふうに選手のモチベーションを高めていってほしいし、選手はみずからそれをピッチで実践しなければいけない。2019年のJリーグでね。

 ヨーロッパ、そして南米のチャンピオンとの真剣勝負を経験した結果、こういう強いチームが出来上がりましたっていうところを、ちゃんと披露してほしいんだ。

 ACLを制し、クラブワールドカップで貴重な経験をしたから、さあそろそろJ基準の戦いに戻りましょうではダメ。今回体験した“世界基準”というものを、Jリーグに伝えていってほしい。その責任を、鹿島は今大会で背負ったと思うからね。
 
 準決勝以降の2試合では、1-3、0-4とスコア的には大敗を喫してしまったけど、そこでできたこと、できなかったことをしっかり整理して、2019年にどれだけつなげてくれるかっていう期待感のほうがいまは大きい。だって、それだけの経験を彼らはしたわけだからね。

 リーベル戦で躍動した左サイドの安部や安西のような若い力にはさらなる成長を期待したいし、ACLでチームの中軸を担った鈴木優磨や三竿健斗がいればまた違った結果が出ていたのかなと思う反面、39歳の小笠原にまだ頼らなきゃいけないのかと思わされた部分もあった。

 たしかに小笠原が入ってチームは引き締まったけど、あの大事な場面で使ってもらえる若手や中堅がいないのは、チームが停滞している証拠。どんどん新しい力が育ってほしいなと思うね。

 繰り返しになるけど、鹿島にはとにかく、今回の経験をJリーグでの戦いにつなげてほしい。そして、国内では圧倒的な強さで勝つくらいのチームに成長してほしい。それがJリーグ全体のレベルアップにつながれば、こんなに素晴らしいことはないからね。
 

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