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金田喜稔がベネズエラ戦を斬る!「詰めの甘さは課題ながら、シュミットと冨安の台頭で最終ラインの“高さ”は世界レベルに」

カテゴリ:日本代表

連載・コラム

2018年11月17日

日本代表史上もっとも高さのある最終ラインへ

2メートル近い長身を誇るシュミット・ダニエル。ハイボールを処理する場面では抜群の安定感を見せた。(C)Getty Images

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 最初に言ったように、この試合は課題だけでなく収穫もあった。それは、冨安と麻也(吉田)のCBコンビを試せたこと。そして代表デビューを果たしたGKシュミット・ダニエルが、期待以上のパフォーマンスを見せてくれたことだ。

 197センチのシュミットは、その圧倒的な高さに加えて手足が長い。いつ森保監督が使ってくるのかとずっと楽しみにしていた選手だったんだけど、やっぱりあの高さは大きな武器だよ。足下も巧みで、キックの精度と飛距離もすごいんだ。彼は日本人が持つGKのイメージを、今後ガラリと変えてしまうかもしれないね。
 
 それから、CBで188センチの冨安と189センチの麻也を組ませるのも、僕がずっと待ち望んでいたことだった。冨安を右CBに置くことで、麻也をCBの左に回せるからだ。

 これがなにを意味するかというと、ちょっとワールドカップのベルギー戦を思い出してほしいんだけど、日本の右サイドをアザールに突破されてクロスを上げられたとき、逆サイドで空中戦に挑んでいたのは…。そう、182センチとCBとしては小柄な部類に入る昌子と、さらに小柄な長友だったんだ。

 でも、麻也を左にスライドすることで、この穴を埋めることができた。実際、ふたりの長身CBと2メートル近いGK、さらに右SBの宏樹も183センチあるという、おそらく日本代表史上もっとも高さのある最終ラインは、ベネズエラ戦でも両サイドからのクロスを難なく跳ね返していた。彼らが経験を積み、コンビネーションをさらに磨けば、さらに盤石な最終ラインが完成するだろう。

 ただ逆に、前線はみんな小柄で、大迫以外にヘディングの強い選手がいない。今回のベネズエラ戦や先月のウルグアイ戦などは、向こうが攻めてきてくれたからこっちも攻めていけたが、アジアカップでもし相手が10人でゴール前を固めるような戦術を選び、突破する手段がアーリークロスしかなくなったときは、かなり苦戦するかもしれない。

 そこで重要になってくるのが、ボランチのふたりの役割だ。ただ正直、ベネズエラ戦の柴崎と遠藤のパフォーマンスでは、前線の4人の能力をフルに引き出すことはできないだろう。

 とくに柴崎は、所属クラブのヘタフェで戦力外に近い扱いを受けていることもあり、試合勘が鈍っているのは明らかだった。最終ラインの前に入ってバランスを整えていた遠藤が、もっと攻撃に絡めるようにするためにも、今後は鹿島のACL制覇に貢献し、自信を深めている三竿と遠藤のタッグに期待したいところだ。
 
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