どこかほかの中堅クラブへ出されるくらいなら…
9月に10月と、日本代表の2試合で堂安は鮮烈なパフォーマンスを示した。その才能に疑いの余地はないし、プレミアリーグでも十分通用するタレントだと太鼓判は押せる。伸びしろもかなりある印象だ。
つまり、現時点で彼が置かれた環境こそが正解で、成長を考えれば継続こそがベターな選択となる。なにも変える必要はないし、焦って変えれば妙なリスクが伴うだろう。上手く行っているのであれば、よほど大きな理由でもないかぎり、これまで通りに続けたほうがいい。堂安のためになるはずだし、異なる観点で見れば、日本代表のためにもなる。20歳だからこそオランダ・リーグのレギュラーとして、スタープレーヤーとして、ますます明るい未来に向けて一歩一歩進んだほうがいいと考えるのだ。
あらためて言おう。欧州を代表するトップクラブがどんな意図を持って獲得に乗り出しているかを見極めるのが重要だと。彼らは有望な若手有望株を安価なうちに他のクラブに先んじて確保したい。至極当然な考え方だが、クラブ側にとっての都合のいい話だ。選手本人にとってはかならずしもおいしい話ではない。
つまり、現時点で彼が置かれた環境こそが正解で、成長を考えれば継続こそがベターな選択となる。なにも変える必要はないし、焦って変えれば妙なリスクが伴うだろう。上手く行っているのであれば、よほど大きな理由でもないかぎり、これまで通りに続けたほうがいい。堂安のためになるはずだし、異なる観点で見れば、日本代表のためにもなる。20歳だからこそオランダ・リーグのレギュラーとして、スタープレーヤーとして、ますます明るい未来に向けて一歩一歩進んだほうがいいと考えるのだ。
あらためて言おう。欧州を代表するトップクラブがどんな意図を持って獲得に乗り出しているかを見極めるのが重要だと。彼らは有望な若手有望株を安価なうちに他のクラブに先んじて確保したい。至極当然な考え方だが、クラブ側にとっての都合のいい話だ。選手本人にとってはかならずしもおいしい話ではない。
マンチェスターに行ってベンチを温める日々が続けば、大事な時期に試合勘を失ない、進歩が止まる恐れがある。あるいはシティくらいのワールドワイドなクラブともなれば、アジア戦略とマーチャンダイジングを考えて、堂安を獲るのかもしれない。巨額の報酬を得るとしても、ただそれだけのこと。もしローンでどこかほかの中堅クラブへ出されるなら、現在のフローニンヘンに残るのと大差はない。
この冬かあるいは来年の夏か、もしシティに入団して、ジェズスらと前線で新たなコンビネーションを構築できるならいいが、なかなか想像しがたい。ビッグクラブに行くなら、レギュラーを張れそうかどうか、機が熟しているのか否かを見定めるべきだ。
堂安とフローニンヘンの契約はまだ3年も残っている(2021年6月まで)。なんの憂いもなくフットボールに集中できる環境が整っているのだ。いまはまだチームの格や知名度にこだわらず、試合勘と技術をどんどん磨いてほしい。堂安はそれができる最適なシチュエーションを得ている。このままチームの低空飛行が止まず、もし2部降格にでもなればまた話は違ってくるのだろうが……。
いずれにせよ上手く行けば3年後、レギュラー候補としてシティのような強豪クラブへ移籍できれば、素晴らしいステップアップとなるに違いない。それが常識的で理想的なチョイスではないかと、保守的な私はそう考えるのだ。
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著者プロフィール
マイケル・プラストウ/1959年、英国のサセックス州出身。80年に初来日。91年に英国の老舗サッカー専門誌『ワールドサッカー』の日本担当となり、現在に至る。日本代表やJリーグのみならず、アジアカップやACLも精力的に取材し、アジアを幅広くカバー。常に第一線で活躍してきた名物記者だ。ケンブリッジ大学卒。
この冬かあるいは来年の夏か、もしシティに入団して、ジェズスらと前線で新たなコンビネーションを構築できるならいいが、なかなか想像しがたい。ビッグクラブに行くなら、レギュラーを張れそうかどうか、機が熟しているのか否かを見定めるべきだ。
堂安とフローニンヘンの契約はまだ3年も残っている(2021年6月まで)。なんの憂いもなくフットボールに集中できる環境が整っているのだ。いまはまだチームの格や知名度にこだわらず、試合勘と技術をどんどん磨いてほしい。堂安はそれができる最適なシチュエーションを得ている。このままチームの低空飛行が止まず、もし2部降格にでもなればまた話は違ってくるのだろうが……。
いずれにせよ上手く行けば3年後、レギュラー候補としてシティのような強豪クラブへ移籍できれば、素晴らしいステップアップとなるに違いない。それが常識的で理想的なチョイスではないかと、保守的な私はそう考えるのだ。
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著者プロフィール
マイケル・プラストウ/1959年、英国のサセックス州出身。80年に初来日。91年に英国の老舗サッカー専門誌『ワールドサッカー』の日本担当となり、現在に至る。日本代表やJリーグのみならず、アジアカップやACLも精力的に取材し、アジアを幅広くカバー。常に第一線で活躍してきた名物記者だ。ケンブリッジ大学卒。