ついに恩師があのニックネームを撤回する。
そんな恩師に対してマンジュキッチは、ある日こう言って感謝したという。
「シェフ(監督)、俺はあなたに借りが山ほどあるんだ」
海千山千のブラジェビッチさえも、「世界的なクラブでキャリアを築くとは予想できなかった」と回顧するほど予想以上の成長を遂げたマンジュキッチは、ロシアW杯で不動のCFとして3ゴールを挙げる大活躍。同国史上初のW杯決勝を最後に代表チームに別れを告げた。
「シェフ(監督)、俺はあなたに借りが山ほどあるんだ」
海千山千のブラジェビッチさえも、「世界的なクラブでキャリアを築くとは予想できなかった」と回顧するほど予想以上の成長を遂げたマンジュキッチは、ロシアW杯で不動のCFとして3ゴールを挙げる大活躍。同国史上初のW杯決勝を最後に代表チームに別れを告げた。
そしてブラジェビッチは、教え子に付けた“あのニックネーム”を目を細めながらついに撤回するのだった。
「以前のマンジュキッチは本物の『ヂルコシュ』だったが、いつしかインテリジェンスな選手へと変わったね。今や代表の誇りとも言うべき『ジェントルマン』だよ」
文●長束恭行
※『ワールドサッカーダイジェスト』10月4日号の連載「クロアチアW杯優勝メンバーの分岐点」より転載。同10月18日発売号では、アンテ・レビッチとマテオ・コバチッチのストーリーを掲載中。