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中島翔哉、小林祐希らを育てた名物指導者がスペイン研修へ! R・ソシエダでの驚きに満ちた1年を語る

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2018年09月29日

フットボールの細分化と数字化の必要性

東京Vの監督時代の冨樫。15年のJ2では、若いチームをまとめあげ、躍動感に溢れるサッカーで8位と躍進した。(C)SOCCER DIGEST

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 もちろん、自らの未熟さも痛感した。外国人は全体的にアバウトだとイメージしていたが、実際は真逆だった。
 
「知識が豊富で、フットボールを学問として捉えているところがあるし、すごく細分化されている。攻撃なら、カウンターなのかポゼッションなのか、サイドアタックなのか中央突破なのか、それを細かく突き詰めていって、最終的に行きつくのは、右足のキックなのかどうか。そこまで細分化すると、数字化できる。数字は説得力がある。教える側の経験で、まだできるだろう、まだ走れるだろう、というのとは違う。明確に数字で示せば、これ以上やっては危険だと判断できる。つまり、怪我の防止にもつながるんです」
 
 また、これからプロを目指そうとする若い子たちの意識の違いも印象的だった。サッカーに真剣に打ち込む一方で、学業も疎かにしない。
 
「将来こういう職業に就くなら、何々の免許を取るために、どこどこの学校に行く。それがはっきりしているんです」。プロになりたいんじゃないのか、と冨樫が質問すれば、「トガ、選手はなるもんじゃない、選ばれるものだ」ときっぱりと答えるという。
 
 R・ソシエダでは、ジュニアユースは練習前、ユースは練習後に、クラブで勉強する時間を設けている。「そういう環境も含めて、子どもを育てる、ということなんですよね」と、サッカークラブの育成のあり方を改めて学んだ。
 スペインで過ごした日々を終え、「今の自分なら、昔よりももっと良い指導ができる自信がある」と、冨樫は熱っぽく語る。自分が得た経験のすべてをヴェルディに還元したい、ひいては日本サッカーをもっと強くしたい想いを、身体中から発散させている。
 
「多くの選手が海を渡って、挑戦している。指導者の成長のスピードも上げないと選手に迷惑をかけてしまう」
 
 冨樫は飾らずに言う。かつて自分が指導した中島翔哉や小林祐希、高木善朗など、海外でのプレー経験を経て逞しく成長した教え子に「先を越されたとずっと思っていた」と。
 
 これほど清々しく、ピュアな嫉妬はない。指導者としての強い責任感もある。意気軒昂とサッカーと向き合う冨樫のこれからに期待したい。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

※『サッカーダイジェスト』10月11日号(9月27日発売)より転載
 
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