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【東京V】本意ではない?J屈指の盛り上げ役・比嘉祐介が13番より25番を付けたかった理由

カテゴリ:Jリーグ

松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

2018年01月15日

背番号25にこだわった理由は、横浜時代の大先輩の存在にあり。

U-23日本代表歴もある比嘉祐介は新天地でどのような活躍を見せるのだろうか。写真:田中研治

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 比嘉祐介は今季、千葉から東京Vに活躍の場を移した。献身的なプレーと両サイドバックに対応可能な器用さ。安在和樹(→鳥栖)、安西幸輝(→鹿島)が抜けた穴を埋める存在として、ロティ―ナ監督も大きな期待を掛けている。

 また、持ち前の明るさもチームにとってプラスの材料。昔から比嘉の周りに人が集まり、笑顔が絶えない空間が出来上がっていた。千葉時代にはブルーのタンクトップと短パンでクラブハウスに姿を見せると、チームメイトから一斉に突っ込まれることも。とにかく、比嘉は多くの人に愛され、知らず知らずのうちにチームを盛り上げていた。

 東京Vでも12日のトレーニング初日から積極的に仲間に関わっており、14日に行なわれた新体制発表会見では「名前を覚えられない」という問題を除いてはチームに溶け込んでいる様子をうかがわせた。
 
 そんな比嘉にも背番号にこだわりがある。それが中村俊輔(磐田)が横浜時代に背負っていた25番だ。今年はすでに背負う選手が決まっていたため13番となったが、G大阪から復帰した郡大夢が今季背負う25番を誰よりも欲していたという。

 中村との出会いは2012年。流通経済大から新卒で横浜に加入すると、後輩として大いに可愛がられた。今でも連絡を取り合う仲で、千葉と契約が満了した際も報告をしたほど。そこで公私ともに仲の良いレジェンドに「サッカーが出来ないかもしれないから、雇ってくださいよ」と冗談を飛ばしたが、「もうちょっと頑張れよ、もっと行けるだろう」と初めて本気で怒られたという。そして、東京Vへの加入が決まった時も真っ先に連絡を取り、「良かったじゃん。チームあったんだ(笑)」という言葉で中村から祝福を受けた。
 
 だからこそ、比嘉は中村にプレーで恩返しをしたいと話す。

「結構、俊さんは試合を見てくれているので、そういうサッカーの話もする。まず、僕はオファーをもらったことが嬉しかった。そこは自分からスタメンを勝ち取ろうと思う。そうしたら、俊さんとかも頑張っている姿を見てくれるので」

 比嘉の言葉からは決意が滲み出ていた。「楽しみしかない。スタメンで出られたら最高。勝利して、頑張っている姿を見せ、あいつのクビを切らなければ良かったと思わせたい」という古巣・千葉との開幕戦でどのようなプレーを見せるのか。サッカー界有数のムードメーカーはお世話になった大先輩に、プレーで感謝の気持ちを伝えるつもりだ。

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取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)
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