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イニエスタにリージョが加わっても… バルサ化を図る神戸が乗り越えるべきいくつかの課題

カテゴリ:Jリーグ

吉田治良

2018年09月25日

浦和戦で明らかになった神戸の現状と課題

浦和戦は完敗の内容に終わった神戸。ポゼッションもままならないまま90分を終えてしまった。写真:徳原隆元

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 新政権へと移行する狭間の27節・浦和レッズ戦、アシスタントコーチの林健太郎が暫定監督として指揮を執った一戦で明らかになったのは、神戸というチームの基盤の脆弱性だった。
 
 浦和のトリプルボランチ(アンカーの青木拓矢の前に柏木陽介と長澤和輝を配した)の出来が良かったこと、そしてイニエスタを負傷で欠いていた点を差し引いても、中盤の攻防で圧倒され、まるでボールを保持できないフットボールは、およそバルサ的なスタイルからかけ離れたものだった。イニエスタの欠場で、神戸の現状がより浮き彫りになったとも言えるだろう。
 
 パス回しの基本は三角形。ボールホルダーがいわば要となって、ピッチ上に連続していくつもの扇を広げる動きが求められるはずだが、この日の神戸にそれは皆無。ボールを受けた選手はそこからパスコースを探すから、ダイレクト、もしくは1タッチで小気味よくパスが回るシーンはまったく見られなかった。焦れたルーカス・ポドルスキが頻繁に最終ラインにまで下がり、かえって流れを淀ませるのは、イニエスタ加入前の神戸でもお馴染みの光景だっただろう。
 
「ボールを持ち続けることがクラブのコンセプトとしてある。中盤に人数をかけて優位に立ちたかった」
 
 試合後、林暫定監督は3バック(3-5-2)を採用した理由をそう語っている。しかし、どのようにしてボールをつなぐのか、その道筋も明らかではないのだから、ただ人数を増やしただけでは優位に立てるはずもない。「サイドでボールを落ち着かせたかった」(林暫定監督)と、本来はボランチの三田啓貴を左のウイングバックで起用したが、不慣れなポジションで効果的な働きができたとは言いがたい。むしろ古橋亨梧を左サイドに投入し、三田と藤田直之のダブルボランチとした54分以降(4-2-3-1)のほうが、チーム全体が落ち着いたように思う。
 
 長身で空中戦に強いウェリントンと長沢駿の2トップも、バルサスタイルに照らせば違和感しか覚えない。ふたりとも守備は献身的だし、縦には長い距離を走れても、スペースを生み出す横の動きに乏しいから、2列目以下の攻撃参加を引き出せない。一か八かの単純なクロスを上げたくなるのも、2トップの高さに知らず知らずのうちに“誘導”されたからだろう。
 
 ただ、3バックにしても4バックにしても、まずは組み立てに貢献できるDFを手に入れるべきではないか。最終ラインへの信頼性が低くては、安定したポゼッションは望めない。
 
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