【2014南関東総体】代表校の強さの秘密を探る|野洲編

カテゴリ:高校・ユース・その他

森田将義

2014年07月27日

苦しんで掴んだ全国行きの切符。ひと味違う野洲が新たな歴史を作る。

精度の高い左足でゲームを作るMF平石。「野洲の歴史に名を刻みたい」と語る。(C) SOCCER DIGEST

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 変化を受け入れたものの、地区予選の歩みは楽ではなかった。準決勝の守山戦は延長の末に勝利。決勝の草津東戦も3点を奪った後に2点を返され、どうにか逃げ切った。決して、カッコいい戦いではなかったが、「勝てない」世代が栄冠を掴んだ意味は大きい。
 
 加えて、「野洲らしく狭いエリアでもプレーできる選手が多い」と指揮官が評する下級生が大会を通じ、成長したのも大きな収穫だ。2年生FWの村上魁も「決勝の後半から、このままでは全国で通用しないと感じ、攻守の切り替えが速くなった」とチームのレベルアップを実感している。
 
 冒頭の練習開始前、OBの長谷川敬亮コーチが選手たちに語りかけた。
「君たちは滋賀を勝ち抜いたことで人生を変えた。大事な所で負けていた3年生が勝ち切れた。君たちは生まれ変わったのだから、この夏、総体を勝ち抜き、いろんな試合をして、冬につなげることが大事。ここからが本当のスタートだ」
 
 呼びかけに応じるように、選手たちも総体への意欲を語る。
「自分たちのサッカーが正しいと証明するためには、勝つしかない」(FW田畑翔伍)
「野洲の今までの歴史は自分たちが作ってきたのものではない。自分たちの代のスタイルを作り、野洲の歴史に名を刻みたい」(平石)
 
 いつもの野洲とはひと味違う世代が、新たな歴史の1ページを開くのか。彼らの挑戦は今、始まったばかりだ。
 
取材・文:森田将義(フリーライター)
 
※『高校サッカーダイジェスト』vol.6 47ページより抜粋。
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