本田圭佑 勝負の「ミラン2年目」がいよいよスタート。生き残りの鍵とは――

カテゴリ:メガクラブ

神尾光臣

2014年07月22日

4-3-3のどこに本田のポジションがあるか。

ポゼッションをベースとした攻撃サッカーを志向するインザーギ新監督。基本システムは4-3-3が濃厚で、右ウイング、もしくは左のインサイドハーフが本田のポジションだと言う。 (C) Alberto LINGRIA

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 問題は、4-3-3のどこに本田のポジションがあるかだ。インザーギは10日の就任会見で、
「本田のポジションは右のウイングか、左のインサイドハーフになるだろう」
 と語った。
 
 ただ、右ウイングでの起用は現実的に可能性が薄い。このポジションには、モンペリエからレンタルバックしたエムバイ・ニアング、パリ・サンジェルマンから獲得したジェレミー・メネーズがいるのだ。インザーギはスピードを活かし、サイドからスペースへと飛び出す役割を彼らに求めている。
 
 16日のレナーテ戦、20日のモンツァ戦などの練習試合を見るかぎり、スピードと突破力を活かすタイプではない本田がこのポジションで起用されるイメージは湧かない。
 
 となれば、本田のポジションは左のインサイドハーフだ。練習試合を見ていると、左インサイドハーフには、積極的に前線に上がっての高い位置取りが奨励されている。もちろんトップ下と視野は違うが、ボールを多く触ってパスがさばけるポジションだ。
 
 ここまでは、昨シーズンほとんど出番のなかったリッカルド・サポナーラがテストされている。22歳のこのMFは、「レアル・マドリーの(アンヘル)ディ・マリアのプレーをイメージして、このポジションに取り組んでいる」と言う。チャンピオンズ・リーグ優勝の原動力となったアルゼンチン代表MFのように、本田もコンバートを成功させれば、ミランでの日々が大きく変わるだろう。
 
 ただ、当然道のりは険しい。いずれサリー・ムンタリらの競争相手が戻ってくるし、なによりこのポジションにはプレスへの参加と豊富な運動量が要求される。走れるコンディションを手にしなければ、本田はスタートラインにも立たせてもらえないかもしれない。
 
 もちろん、本田ならではの強みもある。サポナーラやムンタリと比べれば最もパサー寄りで、正確なミドルパスでアクセントも付けられる。左ウイングでレギュラー確実なエル・シャーラウィと連係を築き、チーム全体のパスのリズムを上手く演出できるかどうかが、生き残りの鍵となるだろう。
 
取材・文:神尾光臣
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