【ミラン】メネーズとアレックスの「ダブル獲り」へ
 
　ミランは、パリSGとの契約を満了するアレックスとジェレミー・メネーズをともに手中に収めた。メネーズに関しては、６月３日にイビサ島でアドリアーノ・ガッリアーニ副会長、次期監督のフィリッポ・インザーギが、メネーズ本人と代理人のベルネスを交えて会談。大筋で合意を取りつけた模様で、クラブには楽観的な空気が漂っている。
 
　アレックスは６月４日に代理人のキア・ジョーラブシャンがガッリアーニと会い、２年契約の詳細を詰めに入っている状況だ。
 
【ラツィオ】イタリア代表パローロの獲得でパルマと合意
 
　ラツィオは６月４日、イタリア代表MFマルコ・パローロ（パルマ）の獲得について、移籍金500万ユーロ（約７億円）＋ボーナスという条件でクラブ間の合意に達した。ただし、パローロ本人はまだ移籍を承諾しておらず、来週にも代理人との間で話し合いが持たれる見通しだ。
 
【ナポリ】サンドロ獲得に向けオファーの増額を検討
 
　ナポリはトッテナムのブラジル人MFサンドロの獲得に向け、すでに1000万ユーロ（約14億円）の移籍金を提示しているが、トッテナムのつけた値札2000万ユーロ（約28億円）との差が大き過ぎて、交渉は動き出していない。
 
　話し合いをスタートするためには少なくとも1500万ユーロ（約21億円）が必要と見られており、ナポリはオファーの増額を検討中だ。サンドロ本人は現在、代理人とともに母国ブラジルに戻っており、仲介しているエージェントがナポリとトッテナムの交渉をまとめれば、すぐにナポリに飛ぶ準備はできている。
 
【ウディネーゼ】新監督はストラマッチョーニ、助監督にはスタンコビッチが就任か
 
　ウディネーゼは６月４日、アンドレア・ストラマッチョーニの新監督就任を発表した。同日ミラノでウディネーゼ首脳と会談して契約の詳細を詰め（年俸60万ユーロ＝8400万円＋ボーナス）、並行して進んでいたインテルとの契約解消にも決着がついた（100万ユーロ＝１億4000万円の退職金）ため、正式発表の運びとなった。
 
　助監督には、12-13シーズンまでインテルでプレーしたデヤン・スタンコビッチが就任する見通しだ。ボーナスは、チャンピオンズ・リーグ出場権、ヨーロッパリーグ出場権、コッパ・イタリア優勝、セリエA８位以内という条件を満たした場合にそれぞれ支払われることになる。
 
【翻訳】
片野道郎
 
翻訳者からのごあいさつ
　イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
 
　イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年１月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン（当時シャフタール・ドネツク）がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
 
　セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち（iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています）、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
 
　ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
 
　ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年７月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。先月、この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
 
　そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。（片野道郎）