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【小宮良之の日本サッカー兵法書】 Jリーグの混戦ぶりと順位予想の難しさが示している厳しい現実

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2018年09月01日

1人の選手によってチームの順位が変わる

日本では「常勝軍団」に最も近い鹿島と、最も質の高いサッカーを見せる川崎。こういったチームが安定感を身につけることが、リーグ全体のレベルアップをもたらす。 (C) SOCCER DIGEST

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 翻って、Jリーグはまだその域に及んでいない。
 
 浦和レッズ、名古屋グランパス、G大阪などは、資金力から考えれば、常に上位にいるべきだろう。しかし、実際には絶対的存在には程遠い。鹿島アントラーズはJリーグのなかでは「常勝」の称号が最も相応しいが、今季のようにアジア・チャンピオンズリーグ中心にシフトすると、国内リーグでは厳しくなる。
 
 昨季王者の川崎フロンターレは、サッカーの質に関しては飛び抜けているが、同時に脆さも抱えている。優勝争いの真っ直中にいたものの、あっさり失速したFC東京は、MF橋本拳人の怪我が大きく響いた(出場した試合では10勝3分け2敗、不在時には2勝2分け5敗)。
 
 1人の有力選手の力に左右され、真の王者が生まれていない。しかし、それは同時に可能性とも言えるかもしれない。ヴィッセル神戸のように、アンドレス・イニエスタという次元の違う選手を獲得したことによって、飛躍的にポテンシャルを上げるクラブもある。
 
 群雄割拠の中、クラブとしての方向を示し、強さを誇るようなクラブが台頭したら――。リーグのレベルは向上するに違いない。
 
文:小宮 良之
 
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月には『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たした。
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