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サウジ戦の試合巧者ぶりは評価に値!日々進化するU-21日本代表は、すでに大会初戦とは別物だ

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2018年08月29日

サウジ戦の日本は試合巧者だったが、上を目指すならここで満足はできないだろう

うかつに突っ込んでくるサウジアラビアの守備だからこそ、岩崎(13番)や前田(18番)のスピードが面白いように生きた。写真:徳丸篤史

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 その後、サウジアラビアは右ウイング、10番のアルクライフを前線に残し、維持不可能になった4-5-1を4-4-2に変更。しかし、この修正を日本は苦にしなかった。相手サイドハーフを、両ボランチや板倉滉が引きつけ、遠藤と杉岡大暉の両ウイングハーフをフリーにする。サイド起点の攻撃は止まらなかった。反面、2トップ化したサウジアラビアのカウンターも脅威といえば脅威だが、押し込まれるよりはマシ。
 
 主導権を取り戻した日本は73分、遠藤が高い位置でインターセプトし、サイドチェンジしてスペースを突く。前田大然がドリブルで仕掛け、最後は岩崎悠人が決勝点となる2点目のゴールを挙げた。
 
 アジアのレベルではあるが、試合巧者と評価できるサウジアラビア戦だったのではないか。このU-21日本代表は、試合ごとに成長してきた。グループリーグのチームとは、すでに別物に見える。
 
 しかし、彼らが東京五輪やA代表を目指す選手の集まりであるなら、ここで満足はできないだろう。
 
 スピードに乗ったドリブル突破を見せつけ、大きなインパクトを残した前田や岩崎だが、彼らの突破力が生きたのは、この試合だからだ。うかつに突っ込んでくるサウジアラビアの守備だからこそ、一瞬のキレやスピードが、面白いように生きた。
 
 だが、守備戦術の巧みなチームが相手なら、このようなイージーな突破はあり得ない。戦術的に優れたDFは、相手のスピードを殺す守備がうまいからだ。たとえば、世界へ渡る以前の長友佑都など、キレとスピードで勝負するタイプが、世界レベルの対戦になると間合いを完璧にコントロールされてしまう。抜けないし、クロスを蹴っても全部相手に引っかかる。そんな試合が過去にもあった。アジア大会で通じたプレーが、いつまでも、どの相手にも通じるわけではない。裏を返せば、今は消化不良感のある三好や三笘薫も、そのセンスは違う相手にこそ、生きる可能性もある。
 
 良い試合だった。戦う気持ちがあった。粘り強かった。ゲームコントロールも効いた。しかし、見据える場所は、もっと先。さらなる成長を期待している。
 
文●清水英斗(サッカーライター)
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