クルピ解任の背景にあった悩み、嘆き、不安… 迷走ガンバに何が起きていたのか?

カテゴリ:Jリーグ

飯間 健

2018年07月24日

クラブが求めた方向性は持っていなかった

解任が決まったレヴィー・クルピ監督。チームに浮上のきっかけを与えられぬままチームを去ることになった。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 この事態はフロントの見通しの甘さだろう。ブラジル代表監督の噂も出たことがある名伯楽は決して戦術家でもなければ、攻撃的サッカーを重視するわけでもない。そして若手を登用することはあっても、決して育成に秀でているというわけでもなかった。あくまで強いチームを率いるモチベーター型指揮官であり、リアリストである。

 確かに香川真司や乾貴士らを擁してC大阪を率いていた時代は、才能豊かな選手たちを気持ち良くプレーさせる術には長けていた。そしてC大阪で展開されたのは、ボールを握るサッカーではなく、マルチネスという稀代のパサーを中心としたカウンタースタイルだった。G大阪がクルピに求めた「攻撃サッカー」「若手育成」などの方向性は持っていなかった。
 宮本新監督にまず求められるのは、これまで指揮していたU-23チームで見せていたような明確な規律と方針である。現実的にはJ1残留。そこを打ち出した上で、何をしなければいけないかをハッキリさせられるか。残り17試合。時間は少ないが、理論派指揮官として名高い宮本新監督の手腕には大きな期待をしたい。
 
取材・文●飯間 健
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