神童・エムバペの奥深さと看過できない態度。小細工に没頭するのは少しばかり早すぎる

カテゴリ:連載・コラム

吉田治良

2018年07月14日

エムバペに対する当たりはネイマールのそれに比べればまだまだ優しい

エムバペは、まだ19歳とは思えない成熟したプレーヤーであるのは間違いないが……。(C)Getty Images

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 だが、繰り返しこうした態度を取っていれば、いずれ報いを受けることになる。出る杭が打たれるのは、世の常なのだ。
 
 グループリーグ第3戦のデンマーク戦を除く、ここまでの先発した5試合で、エムバペが受けたファウルは1試合平均2・6回。参考までにブラジル代表のネイマールは、全5試合で5・2回だ。フル出場が少ない点を差し引いても、エムバペに対する当たりはネイマールのそれに比べればまだまだ優しい。
 
「若造、調子に乗るなよ」
 決勝の舞台で、百戦錬磨のクロアチアの戦士たちが「エムバペ潰し」に牙を剥く可能性は十分にあるだろう。実際、この核弾頭を力づくでも黙らせれば、フランスの攻撃力は著しく低下するからだ。
 
 確かにエムバペは、まだ19歳とは思えない成熟したプレーヤーである。遅延行為によるイエローカードも、その証と受け取れなくもない。そして、たとえファウルの嵐を浴びようと、10年に一人の才能なら、それも軽くあしらってしまうのかもしれない。
 
 けれど──。ファイナルではとにかく19歳らしい、外連味のないプレーを見せてほしいと心から願う。上から目線ではなくチャレンジャースピリットを、相手を術中にはめて不敵に微笑むのではなく、もっとピュアな笑顔を。
 
 小細工や大人の駆け引きに没頭するのは、少しばかり早すぎる。
 
文●吉田治良(スポーツライター)
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