オフサイドトラップには指揮官のこだわりがあった
オフサイドトラップには指揮官のこだわりがあった。西野監督は16年3月に死去したヨハン・クライフ氏の信奉者。現役時代から大ファンで、監督としても尊敬していた。クライフ氏の代名詞でもある70年台のオランダ代表の戦術「トータルフットボール」では最終ラインから前線までの距離を短くするためにオフサイドトラップを多用する。憧れを抱いていたチームの戦術を、ワールドカップで駆使したのは偶然ではない。
日本代表は下馬評を覆して、グループリーグ2試合を終えて勝点4。第3戦でポーランドに引き分け以上で文句なし、負けても同時刻に行なわれるコロンビア対セネガルの結果次第で2大会ぶり3度目の決勝トーナメント進出が決まる。西野監督は「トップ通過できる状況にある」と、引き分け狙いではなく勝利を目指す攻めの采配を貫く方針だ。ポーランド戦でも”西野マジック”が炸裂するか。J1歴代最多270勝を誇る指揮官の采配からも目が離せない。