“マイアミの奇跡”も川口能活の神懸った活躍がなければ…
しかし、この作業についても、極めてハードルが高いのは、選手たちも百も承知だろう。ワールドカップ出場を決めた昨年10月以降、日本はスイス戦を含め、11試合で合計20失点を喫している。世界レベルの親善試合に限って言えば、東アジアE-1選手権の3試合を除くと、8試合で15失点である。つまり1試合平均2失点に近い。守備力をどこまで改善できるかが大きなポイントとなる。それをクリアできなければ、テストマッチを含めて、このまま西野ジャパンが1ゴールも奪えずに解散してしまう結末も起こり得るだろう。
崖っぷちに追い詰められた日本が、本番までに徹底すべき作業は3つに絞られる。ひとつ目は、運動量で負けない、球際に負けないことは当たり前として、ハイプレスを駆使したコンパクトな守備構築の徹底。ふたつ目は、攻守両面におけるセットプレーの徹底。そして最後の3つ目は、フィジカル・コンディショニングの徹底だ。火事場のクソ力を発揮するためには、こうしたシンプルな作業が必要なのである。
そのうえで、日本が過去のデータをいい意味で裏切るためには、“ラッキーボーイ”の出現にかける。西野監督の代名詞でもある、あの“マイアミの奇跡”を振り返っても、スーパーセーブを連発して無失点で切り抜いた川口能活の神懸かった活躍がなかったら、優勝候補のブラジルを相手に大金星を挙げることはなかった。
崖っぷちに追い詰められた日本が、本番までに徹底すべき作業は3つに絞られる。ひとつ目は、運動量で負けない、球際に負けないことは当たり前として、ハイプレスを駆使したコンパクトな守備構築の徹底。ふたつ目は、攻守両面におけるセットプレーの徹底。そして最後の3つ目は、フィジカル・コンディショニングの徹底だ。火事場のクソ力を発揮するためには、こうしたシンプルな作業が必要なのである。
そのうえで、日本が過去のデータをいい意味で裏切るためには、“ラッキーボーイ”の出現にかける。西野監督の代名詞でもある、あの“マイアミの奇跡”を振り返っても、スーパーセーブを連発して無失点で切り抜いた川口能活の神懸かった活躍がなかったら、優勝候補のブラジルを相手に大金星を挙げることはなかった。
ならば、今回、コロンビア撃破の立役者として、その大役を守護神・川島に演じてもらうしかない。ガーナ戦、スイス戦では悪い意味でゴール前での活躍が目立ってしまった。名誉挽回の絶好のチャンスとしてとらえて、コロンビア戦での川島の奮起に期待したい。
◆プロフィール
藤田俊哉(ふじた・としや)/1971年10月4日生まれ、静岡県出身。清水市商高-筑波大-磐田-ユトレヒト(オランダ)-磐田-名古屋-熊本-千葉。日本代表24試合・3得点。J1通算419試合・100得点。J2通算79試合・6得点。J1では、ミッドフィルダーとして初めて通算100ゴールを叩き出した名アタッカー。2014年からオランダ2部VVVフェンロのコーチとして指導にあたり、16-17シーズンのリーグ優勝と1部復帰に導いた。新シーズンよりイングランドのリーズ・ユナイテッドでスタッフ入り。また、今年7月より藤田俊哉×H.I.S.ブログ『藤田俊哉サロン』がスタート
◆プロフィール
藤田俊哉(ふじた・としや)/1971年10月4日生まれ、静岡県出身。清水市商高-筑波大-磐田-ユトレヒト(オランダ)-磐田-名古屋-熊本-千葉。日本代表24試合・3得点。J1通算419試合・100得点。J2通算79試合・6得点。J1では、ミッドフィルダーとして初めて通算100ゴールを叩き出した名アタッカー。2014年からオランダ2部VVVフェンロのコーチとして指導にあたり、16-17シーズンのリーグ優勝と1部復帰に導いた。新シーズンよりイングランドのリーズ・ユナイテッドでスタッフ入り。また、今年7月より藤田俊哉×H.I.S.ブログ『藤田俊哉サロン』がスタート