コロンビア代表の強みとキープレーヤーは?
西野監督が率いる日本がほぼぶっつけ本番となるのとは対照的に、コロンビアはペケルマン監督が6年半に渡って継続的にチームを成熟させてきた。まさにこの点が、決定的な違いだ。厳しい戦いが続いた南米予選でも、この知将の手腕がモノをいった。手塩に掛けた選手たちを適材適所で起用し、苦労しながらも4位での突破に導いたのだ。
母国アルゼンチンを率いた2006年大会、コロンビアを初のベスト8へ躍進させた前回大会に続き、ワールドカップで指揮を執るのはこれが3度目で、過去にはアルゼンチンをワールドユースで3度優勝させるなど、国際経験は申し分がない。人心掌握も巧みで、選手たちから絶大な信頼を寄せられている。ペケルマン体制の集大成として臨むコロンビアと、即席に近い日本では文字通り完成度に雲泥の差がある。
その名伯楽が育て上げたチームは、欧州の第一線でプレーする選手がずらりと揃う。守護神ダビド・オスピナ(アーセナル)をはじめ、CBのダビンソン・サンチェス(トッテナム)とジェリー・ミナ(バルセロナ)、中盤のカルロス・サンチェス(エスパニョール)、攻撃陣ではハメス・ロドリゲス(バイエルン)、ファン・ギジェルモ・クアドラード(ユベントス)、ラダメル・ファルカオ(モナコ)と、GKから前線まで錚々たる面々だ。
母国アルゼンチンを率いた2006年大会、コロンビアを初のベスト8へ躍進させた前回大会に続き、ワールドカップで指揮を執るのはこれが3度目で、過去にはアルゼンチンをワールドユースで3度優勝させるなど、国際経験は申し分がない。人心掌握も巧みで、選手たちから絶大な信頼を寄せられている。ペケルマン体制の集大成として臨むコロンビアと、即席に近い日本では文字通り完成度に雲泥の差がある。
その名伯楽が育て上げたチームは、欧州の第一線でプレーする選手がずらりと揃う。守護神ダビド・オスピナ(アーセナル)をはじめ、CBのダビンソン・サンチェス(トッテナム)とジェリー・ミナ(バルセロナ)、中盤のカルロス・サンチェス(エスパニョール)、攻撃陣ではハメス・ロドリゲス(バイエルン)、ファン・ギジェルモ・クアドラード(ユベントス)、ラダメル・ファルカオ(モナコ)と、GKから前線まで錚々たる面々だ。
日本とは前回大会でも対戦したが(4-1でコロンビアが勝利)、その時とはシチュエーションが大きく異なる。4年前はコロンビアがすでに決勝トーナメント進出を決めており、逆に日本はどうしても初戦でぶつかる今回は、両チームが慎重に入りつつも勝点3をめざす展開となるだろう。コロンビアがポゼッションを高めてじっくりとチャンスを窺い、日本はボール奪取から素早い攻撃を繰り出す、そんな構図が予想される。
キーマンとなるのは、4-2-3-1の2列目を担うハメス、クアドラード、エドウィン・カルドナだ。この創造性豊かな3人がボールを支配し、両サイドを有効に使った鋭い攻撃を仕掛けられれば理想的だ。1トップのファルカオが重責を負うのは言うまでもないが、その決定力を活かすためにも背後にいる3人の働きが重要になる。このトリオは、チャンスメークだけでなくみずからゴールを狙うこともできる。
小柄な選手が多い日本相手には、空中戦も有効だ。D・サンチェスやクリスティアン・サパタ(もしくはミナ)をターゲットに、ハメスが正確なキックを送り込むセットプレーもポイントになる。
文●ファビアン・ロッソ(コロンビア版『Marca』元編集長)
翻訳●チヅル・デ・ガルシア
【著者プロフィール】
Fabian ROZO/1995年にスポーツ紙『Diario Deportivo』で記者活動をスタートさせ、その後はコロンビアの有力紙『El Espectador』や『El Tiempo』のスポーツ担当、コロンビア版『Marca』の編集長などを歴任。現在は同国スポーツ省の広報を担う傍ら、フリーランスのライターとして国内外のメディアに寄稿している。ワールドカップは2002年大会から連続して取材をしており、今回が5回目となる。1977年生まれ。
※ワールドサッカーダイジェスト責任編集『ワールドカップ直前ガイド』より加筆・転載
キーマンとなるのは、4-2-3-1の2列目を担うハメス、クアドラード、エドウィン・カルドナだ。この創造性豊かな3人がボールを支配し、両サイドを有効に使った鋭い攻撃を仕掛けられれば理想的だ。1トップのファルカオが重責を負うのは言うまでもないが、その決定力を活かすためにも背後にいる3人の働きが重要になる。このトリオは、チャンスメークだけでなくみずからゴールを狙うこともできる。
小柄な選手が多い日本相手には、空中戦も有効だ。D・サンチェスやクリスティアン・サパタ(もしくはミナ)をターゲットに、ハメスが正確なキックを送り込むセットプレーもポイントになる。
文●ファビアン・ロッソ(コロンビア版『Marca』元編集長)
翻訳●チヅル・デ・ガルシア
【著者プロフィール】
Fabian ROZO/1995年にスポーツ紙『Diario Deportivo』で記者活動をスタートさせ、その後はコロンビアの有力紙『El Espectador』や『El Tiempo』のスポーツ担当、コロンビア版『Marca』の編集長などを歴任。現在は同国スポーツ省の広報を担う傍ら、フリーランスのライターとして国内外のメディアに寄稿している。ワールドカップは2002年大会から連続して取材をしており、今回が5回目となる。1977年生まれ。
※ワールドサッカーダイジェスト責任編集『ワールドカップ直前ガイド』より加筆・転載