【ガーナ戦|戦評】初陣で犯した2つのミス。一方で唯一の希望となったのは…

カテゴリ:日本代表

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2018年05月30日

攻めの縦パスで局面を動かした柴崎

試合後落胆した表情を見せる西野監督。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 トータル的に見て西野ジャパンの初陣で試した3-4-2-1システムはやや不発だった。なかでも厳しかったのが、ボランチの一角を担った山口。3月のウクライナ戦もそうだったが、ボールの取りどころが定まらず、攻撃の局面ではミスが目立った。試合前ではボランチの一番手と目された山口が乱調だったのは、西野監督にとっても誤算だったはずだ。
 
 結果も0-2、内容も乏しかったわけだが、だからといってポジティブな面がなかったわけではない。唯一と言っていい希望の光が柴崎だった。
 
 59分に山口に代わりボランチに入ると、いきなりミドルをかます。「威嚇じゃないですけど、個人としての入り方としてああいう場面が巡ってきたので(シュートを選択した)」という柴崎は、そこからゲームメイクで魅せる。
 
 62分、66分、87分と、逃げの横パスではなく攻めの縦パスで局面を動かし、いくつかチャンスを作りかけたそのチャレンジ精神は、今後に期待を抱かせるものだった。ウイングバックにボールを預けるだけでは正直、攻撃に怖さは出ない。相手の陣形を崩すには柴崎のように際どいパスを何度か打ち込む必要がある。そういう布石を打ってこそ、ウイングバックからのクロスも活きてくるのではないか。
 
 縦パスとクロス、そのどちらかに偏るのではなく、上手く使い分けることがゴールへの近道だろう。
 
 もっとも、3-4-2-1でのチャレンジは始まったばかり。違うシステムに変える可能性もあるが、いずれにしても──。西野監督が真の意味でチームをどうまとめるかは、ここからが勝負となる。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
 
【キリンカップPHOTO】日本0-2ガーナ|西野ジャパン初陣を勝利で飾れず。FK&PKで痛恨の2失点…

【PHOTO】日本×ガーナ戦の美女サポーターたち
【関連記事】
【セルジオ越後】ハリルでも西野でも変わらない問題…言われたことしかできなくて何が代表だよ!
【ガーナ戦|動画&記事一覧】解説:セルジオ越後、釜本邦茂、金田喜稔、採点&寸評、プレー分析、PHOTOギャラリーetc.
【釜本邦茂】あんな単調な攻めでは、とてもじゃないけどワールドカップで点は取れないよ
【日本0-2ガーナ|採点&寸評】新布陣が機能せず…本田、香川もチャンスを仕留められずに完敗
【藤田俊哉の目】3バックの次なるステップは長谷部を“リベロ”にした可変システムへの熟成だ

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ