三人衆に見られた覚醒の予兆
いわゆる大物はおらず、見た目にも小粒な3トップの爆発は、開幕当初から予想されていたわけではない。だが、就任時にフィルミーノのいた前線にマネとサラーを買い足し、欧州屈指のトリオを結成させたユルゲン・クロップ監督は、「機能すると確信していた」と断言している。
思い返してみれば、開幕直後の昨年8月23日、CL本戦出場を決めたホッフェンハイムとの予選プレーオフ第2レグで、フィルミーノが自陣内で後方からパスを受けて起点となり、前線左サイドに出たボールにマネが快足を飛ばして、サラーがボックス内中央で相手DFの注意を引く隙に、ボックス内まで上がってきたフィルミーノがチップ気味のクロスでお膳立てしたチーム3点目は、紛れもない覚醒の予兆だった。
それから8か月。ローマとの準決勝に臨むCLで、リバプールが優勝を期待される最大の理由も、前線トリオが奏でる攻撃のハーモニーにある。
マンチェスター・シティを合計5−1で下した準々決勝で、守る時には守れるチームになりつつあることを証明した点も理由の1つではある。だが、個人的に準々決勝の2試合でマン・オブ・ザ・マッチに挙げているジェームズ・ミルナーを含む3センターは、中盤を制圧して試合を牛耳るほどの馬力も迫力も持たない。
思い返してみれば、開幕直後の昨年8月23日、CL本戦出場を決めたホッフェンハイムとの予選プレーオフ第2レグで、フィルミーノが自陣内で後方からパスを受けて起点となり、前線左サイドに出たボールにマネが快足を飛ばして、サラーがボックス内中央で相手DFの注意を引く隙に、ボックス内まで上がってきたフィルミーノがチップ気味のクロスでお膳立てしたチーム3点目は、紛れもない覚醒の予兆だった。
それから8か月。ローマとの準決勝に臨むCLで、リバプールが優勝を期待される最大の理由も、前線トリオが奏でる攻撃のハーモニーにある。
マンチェスター・シティを合計5−1で下した準々決勝で、守る時には守れるチームになりつつあることを証明した点も理由の1つではある。だが、個人的に準々決勝の2試合でマン・オブ・ザ・マッチに挙げているジェームズ・ミルナーを含む3センターは、中盤を制圧して試合を牛耳るほどの馬力も迫力も持たない。
4バックも、今冬にフィルジル・ファン・ダイクという統率力のあるCBが加入し、無失点試合が珍しくなくなってはいるものの、プレミア35節でリーグ最下位のウェスト・ブロムウィッチ・アルビオンに2点差を追いつかれたように、苦手のセットプレー対応をはじめ、“鉄壁の守り”とはほど遠い。
だが、リバプールには撃ち合いを苦にしない攻撃力がある。決勝トーナメントでの2ラウンドで計6失点のローマは、得点が見込める対戦相手だ。さらに4強のうち、優勝候補筆頭のレアル・マドリーも計5失点と、仮に決勝で当たれば、得点力に自信を持つリバプールには、失点の不安以上に希望が芽生えてくる。
なんにせよ、リバプールの今シーズンにおいて最低限の目標だったプレミアでのトップ4維持と、最大級にして、予想以上であるCL制覇の両立は、「FAB3」がピッチ上で奏でる軽快なマージービートに乗り続ければ、実現可能なはずだ。
取材・文:山中忍
【著者プロフィール】
やまなか・しのぶ/1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、ファンでもあるチェルシーの事情に明るい。
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