CBは吉田と森重のコンビか。
サイドバック
長友のコンディションは日増しに高まっているようだ。アメリカでのテストマッチ2試合ではいずれも及第点以上のプレーを示し、身体のキレも感じられた。「自分の中に本物の自分がいて、早く出たいと言っている。今は仮の長友です。ワールドカップで、本物の長友が見せられると思う」と、自信満々に語っていることからも、状態の良さが窺える。
指宿合宿で負傷し、別メニュー調整が続いていた酒井高は、「状態は良いと思います。足はもう大丈夫」と話しており、ブラジルに入ってからは急ピッチでコンディションを高めている。長友のバックアップの位置付けだが、起用に目途が立ったことはチームにとって明るいニュースだ。
ポジション争いが存在するのは右サイドだ。実績や信頼度は間違いなく内田が上回っており、右足の怪我もプレーに支障のない状態までに回復。懸念された試合勘も、実戦をこなすなかで戻ってきているように感じられる。
だが、酒井宏の状態も悪くない。とりわけアメリカでのテストマッチでは、守備面の力強さが目に付いた。高さも内田にはない魅力だ。コートジボワールの身体能力を考慮すれば、酒井宏がスタメンに抜擢されたとしても決して不思議はない。
センターバック
内田と同様、故障明けの吉田は、体力や試合勘が不安視されていたが、キプロス、コスタリカ、ザンビアと続いた3試合で復調をアピール。起用時間を考えても、ザッケローニ監督が吉田をCBの軸と考えているのは間違いなく、コートジボワール戦でもスタメンが濃厚だ。
そのパートナーは今野か、森重か。現在の調子を考えれば、森重が優位と見られる。良好なコンディションに加え、ザンビア戦では攻撃センスの高さも披露した。コスタリカ戦も含め大きなミスもほとんどなく、高さでも今野を上回る。そうした状況証拠を踏まえれば、吉田のパートナーは森重、そう考えられる。
今野はやや自信を失っているように見える。コスタリカ戦では左SBで起用され、CBとして出場したザンビア戦でも、相手の身体能力に圧されるなど、不安定な出来だった。指揮官はボランチでの起用も示唆しており、不動の立場は揺らいでしまったようだ。
伊野波は守備のユーティリティーという立場をしっかりと理解している。出場機会は訪れないかもしれないが、不測の事態に備え、抜かりなく準備を進めている。
GK
川島のスタメンは確定事項だろう。実績と経験、さらにはリーダーシップという面でも、他のふたりを大きく凌駕する。出場したコスタリカ戦では1失点を喫したものの、それ以上に好セーブもあった。指揮官の信頼は、まるで揺らいでいないはずだ。
西川はザンビア戦のパフォーマンスが痛恨だった。3失点は当然彼だけの責任ではないが、セーブだけでなく、特長であるキックを示す機会も稀で、アピール要素があまりに少なすぎた。現状では序列を覆すのは難しいだろう。
権田は日々集中してトレーニングをこなしており、コンディション自体は悪くない。ただ彼の場合、今大会はあくまで経験を積む場である。ワールドカップの空気に触れ、それを未来への糧とすることが重要だ。
取材・文:原山裕平(週刊サッカーダイジェスト特派)
長友のコンディションは日増しに高まっているようだ。アメリカでのテストマッチ2試合ではいずれも及第点以上のプレーを示し、身体のキレも感じられた。「自分の中に本物の自分がいて、早く出たいと言っている。今は仮の長友です。ワールドカップで、本物の長友が見せられると思う」と、自信満々に語っていることからも、状態の良さが窺える。
指宿合宿で負傷し、別メニュー調整が続いていた酒井高は、「状態は良いと思います。足はもう大丈夫」と話しており、ブラジルに入ってからは急ピッチでコンディションを高めている。長友のバックアップの位置付けだが、起用に目途が立ったことはチームにとって明るいニュースだ。
ポジション争いが存在するのは右サイドだ。実績や信頼度は間違いなく内田が上回っており、右足の怪我もプレーに支障のない状態までに回復。懸念された試合勘も、実戦をこなすなかで戻ってきているように感じられる。
だが、酒井宏の状態も悪くない。とりわけアメリカでのテストマッチでは、守備面の力強さが目に付いた。高さも内田にはない魅力だ。コートジボワールの身体能力を考慮すれば、酒井宏がスタメンに抜擢されたとしても決して不思議はない。
センターバック
内田と同様、故障明けの吉田は、体力や試合勘が不安視されていたが、キプロス、コスタリカ、ザンビアと続いた3試合で復調をアピール。起用時間を考えても、ザッケローニ監督が吉田をCBの軸と考えているのは間違いなく、コートジボワール戦でもスタメンが濃厚だ。
そのパートナーは今野か、森重か。現在の調子を考えれば、森重が優位と見られる。良好なコンディションに加え、ザンビア戦では攻撃センスの高さも披露した。コスタリカ戦も含め大きなミスもほとんどなく、高さでも今野を上回る。そうした状況証拠を踏まえれば、吉田のパートナーは森重、そう考えられる。
今野はやや自信を失っているように見える。コスタリカ戦では左SBで起用され、CBとして出場したザンビア戦でも、相手の身体能力に圧されるなど、不安定な出来だった。指揮官はボランチでの起用も示唆しており、不動の立場は揺らいでしまったようだ。
伊野波は守備のユーティリティーという立場をしっかりと理解している。出場機会は訪れないかもしれないが、不測の事態に備え、抜かりなく準備を進めている。
GK
川島のスタメンは確定事項だろう。実績と経験、さらにはリーダーシップという面でも、他のふたりを大きく凌駕する。出場したコスタリカ戦では1失点を喫したものの、それ以上に好セーブもあった。指揮官の信頼は、まるで揺らいでいないはずだ。
西川はザンビア戦のパフォーマンスが痛恨だった。3失点は当然彼だけの責任ではないが、セーブだけでなく、特長であるキックを示す機会も稀で、アピール要素があまりに少なすぎた。現状では序列を覆すのは難しいだろう。
権田は日々集中してトレーニングをこなしており、コンディション自体は悪くない。ただ彼の場合、今大会はあくまで経験を積む場である。ワールドカップの空気に触れ、それを未来への糧とすることが重要だ。
取材・文:原山裕平(週刊サッカーダイジェスト特派)