浦和を離れた那須大亮は、なぜ試合前の“元気玉”をやめてしまったのか?

カテゴリ:Jリーグ

佐藤亮太

2018年04月11日

今シーズン開幕戦で一度はやってみたものの、ある違和感を抱く

開幕戦の鳥栖戦では、いきなりPKを献上してしまった那須。そのパフォーマンスとは別に、“元気玉”をやることにある違和感を抱いた。写真:徳原隆元

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 キッカケは2月23日のJ1開幕戦 アウェーでのサガン鳥栖戦にあった。この試合で神戸加入後、初スタメンした那須は「元気玉」を行ない、試合に臨んだものの、開始2分、ペナルティエリア内でファウルを犯し、PKを与えてしまった。
 
 試合は1-1で終わったが、無失点を至上命題とする那須にとって、ほろ苦い神戸デビューとなった。
 
「開幕戦でやったんです。ルーティンみたくやっていましたが……」と話した那須はある違和感を抱いたという。
 
「浦和に来て2年目からやり始めたと思いますが、(元気玉は)チームスタッフの思い、サポーターの思いを感じ、やっていました。ただ神戸のスタッフもサポーターのこともあまりよく知りません。気持ちが入っていないままで、あれ(元気玉)をやっても自分では納得がいかず、なにかポーズだけになってしまうと感じました。それに僕は神戸で何も勝ち得ていないし、神戸で何もスタートしていませんから」
 
 スタッフ、サポーターの思いを力に変え、身を粉にして戦う。その覚悟を具現化させた“元気玉”。だが、今の自分は神戸で何もなしていないと「封印」したのは真摯な那須らしい。
 
 一方で那須は「イチから学んでいる真っ最中。それでから、またやるかもしれません」と再開に含みをもたせた。
 
“それでから”という言葉の裏にはレギュラーを勝ち取り、勝利に貢献し、本当の意味で神戸の一員になった時という意味が隠されている。
 
「神戸愛」溢れる“元気玉”が作られるその瞬間をサポーターは待っている。
 
取材・文●佐藤亮太(レッズプレス!!)
 
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