【セルジオ越後】監督交代に踏み切ったレッズは見通しが甘かった

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェスト編集部

2018年04月11日

誰を監督にしても、苦戦はするはずだ

4月7日の仙台戦では、大槻新監督の下でリーグ戦の今季初勝利を挙げた浦和。ただ、今後の立て直しには苦労しそうだ。(C)SOCCER DIGEST

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 かつてのレッズにはワシントンやポンテら一流の助っ人選手がいたよね。当時と比べれば、タレントの質は明らかに落ちている。今季の準備段階でクラブは本気でリーグ制覇を狙う気があったのか疑問に感じてしまうよ。監督は成績を残さなければクビになる。それは当然だけど、クラブとしても反省すべき点はあったんじゃないかな。
 
 報道では、かつて柏などを率いたネルシーニョや鹿島を指揮したオズワルド・オリヴェイラらの名が新監督候補に挙がっている。ただ、4月10日時点で正式発表はないし、劇的にチームが変わることもないだろう。最近のレッズは世代交代が上手く進んでいないから、マンネリを払拭する必要があるけど、誰を監督にしても、苦戦はするはずだよ。
 
 それにもし世代交代をするにしても、人材が限られているのが問題だ。今オフに神戸から獲得した23歳の岩波は積極的に起用されるべきだが、湘南から復帰した山田はすでに27歳だし、20代前半の選手が明らかに少ない。数人の選手をレンタルに出しているけど、彼らが来年戻ってきても、すぐにレギュラーを掴める可能性は低い。ここ数年で有能な若手を育てられなかったツケが今になって回ってきている格好だ。
 またレッズとともに苦戦しているのがガンバだね。今季からクルピ監督を招聘したけど、選手補強に力を入れなかったせいで、下位に沈んでいる。急遽、クルピ監督の教え子だというブラジル人ボランチを獲得したが、今年1月に海外移籍した井手口の穴を埋め切れずにいる。
 
 ガンバは宇佐美、堂安、井手口らを輩出したように若手育成には定評がある。だけど、彼らが海外移籍したことで弱体化を強いられた。クラブとしては、今後、どういうビジョンでチームを強化していくのか明確に打ち出すべきだね。
 
 大阪のライバルであるセレッソもかつては柿谷、山口、杉本らがチームを去り、低迷を余儀なくされた。でも彼らを呼び戻すことで、昨年は初タイトルを含む2冠に輝いた。そのやり方が当てはまるか分からないけど、ガンバも何かしらの手を打たないと、2度目のJ2降格という屈辱を味わってしまうかもしれないね。
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