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【藤田俊哉の目】無得点で全敗の危機感も。もはや時機を逸した監督交代以外に期待したいのは?

カテゴリ:日本代表

サッカーダイジェストWeb編集部

2018年03月30日

韓国戦に敗れた時が監督交代のチャンスだったが…。

課題が山積した2連戦。ハリルホジッチ監督は本大会へチームをどう立て直すのだろうか。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 相手のストロングポイントを消し、ウィークポイントを突いていく――。そうしたハリルホジッチ監督の基本戦術において、なにより重要なのは、組織的なディフェンスの構築であるはずだ。ワールドカップで戦う相手というのは、ベルギー遠征で対戦したマリやウクライナよりも確実にレベルは高い。その本番で勝点を積み重ねるためには、失点をゼロに抑えることが絶対条件となる。これについては、マリ戦後に多くの選手が口にしていた。ゴールパターンも見えず、攻撃の形すらイメージできない現状を踏まえれば、失点は命取りとなる。
 
 ただ現状は、失点をゼロに抑えるための基本ベースとなる守備の連動性や対人プレーの強さという点で不安材料ばかりが目立っている。それだけに少しでも早く、組織力で守り切る日本代表本来の持ち味に磨きをかけることに時間を費やしてもらいたい。一方で、相手のウィークポイントを突く攻撃力も現状どこかに消えている。日本の最大のストロングポイントは攻守両面での組織力なのだが、そのベースとなる肝心要の一体感が、この2試合からはまったく感じられなかった。チームとして戦うことがピッチ上で表現できなかった。
 
 今回のベルギー遠征を経て、世界における日本代表チームの現在地は明確になった。現状を見れば世界との力の差はまだまだ大きいと言わざるを得ない。それはピッチ上で戦った選手たちも痛いほど感じたはずだ。このままなら、ワールドカップで3戦全敗という危機感はいよいよ高まる。最悪の場合、勝点1はおろか、1ゴールさえも奪えずに、ロシアを後にすることだって考えられるだろう。
 
 いまさらハリルホジッチ監督の手腕だけで勝利を期待するのはナンセンスだろう。チーム力と選手のクオリティを最大限に生かした強力な一体感が欲しいところだ。E-1選手権で韓国戦に敗れた時は監督交代のチャンスだったと思うが、ワールドカップ開幕まで3か月を切ったいま、もはやタイミングが悪すぎる。
 
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