ミランはラミの保有権買い取りが濃厚に。
【パルマ】ドナドーニ監督とラツィオの交渉は不調に終わり続投が確定
パルマのトンマーゾ・ギラルディ会長がクラブ経営権売却の意向を表明するなど、状況が不安定ということもあり、同会長の許可を得てラツィオからのオファーを検討する機会を持ったロベルト・ドナドーニ監督。しかし、6月6日にローマで持たれたクラウディオ・ロティート会長、イグリ・ターレSDとの会談は不調に終わった。
続く7日、ゴール裏のサポーター組織「ボーイズ・パルマ1977」の会合に出席したピエトロ・レオナルディGDは、ドナドーニ監督と来シーズンの続投で合意したことをアナウンスした。
【ミラン】アレックス獲得に続き、ラミの保有権買い取りも濃厚に
アレックスをフリートランスファーで獲得して最終ラインを強化したミランは、1月にバレンシアからレンタルしたアディル・ラミについても、保有権買い取りに動いている。バレンシアとの間では、当初の買い取りオプション(700万ユーロ=約9億8000億円)を下回る400万ユーロ(約5億6000万円)で合意が成立する流れになっており、あとは詳細を詰めるのみ。
一方、そのラミとCBペアを組んだフィリップ・メクセスは来シーズンの構想から外れているが、現時点で具体的なオファーは届いていないようだ。
【ウディネーゼ】クアドラード、ババカル、ムリエルを巡りフィオレンティーナと駆け引き
今シーズンのセリエBで得点王となったコウマ・ババカル(モデナ)の代理人が6月6日、ウディネーゼのクラブオフィスを訪れた。ババカルの保有権はフィオレンティーナが持っており、モデナには1年間のレンタル移籍。ウディネーゼは、フィオレンティーナと共同保有しているファン・ギジェルモ・クアドラードの保有権と引き換えにこの若きタレントを獲得したいと考えているようだ。
一方のフィオレンティーナは、ウディネーゼでプレーするコロンビア代表FWルイス・ムリエルに強い興味を持っており、クアドラード、ババカルをめぐる交渉にムリエルも組み込みたいと目論んでいる。
しかし、先頃就任が決まったウディネーゼのアンドレア・ストラマッチョーニ新監督は、ムリエルの才能に惚れ込んでおり、残留を強く望んでいる。この3人を巡る駆け引きは、はたして今後どう進展するか。
【インテル】ビアビアニーを買い戻しへ
インテルは、生え抜きながら一度は保有権を手放したジョナタン・ビアビアニー(パルマ)の買い戻しに動いている。
2011年にサンプドリアに完全移籍したビアビアニーは、現在所属するパルマとサンプドリアの共同保有となっている。インテルは来シーズンのUEFA・Aリスト登録においてホームグロウン・プレーヤー(自クラブ育成選手)を4名必要としているのだが、現時点ではマルコ・アンドレオッリとレネ・クーリンだけしか生え抜きがいない状況。戦力的にも有用なビアビアニーを買い戻せば、プリマベーラ(U-19)から昇格させる若手1人を加えてリストが埋まる。
交換条件として、パルマにエセキエル・スケロットとイシャク・ベルフォディルの保有権を譲渡すれば、移籍金の支出もゼロで済む見通しだ。
【翻訳】
片野道郎
翻訳者からのごあいさつ
イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。先月、この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)
パルマのトンマーゾ・ギラルディ会長がクラブ経営権売却の意向を表明するなど、状況が不安定ということもあり、同会長の許可を得てラツィオからのオファーを検討する機会を持ったロベルト・ドナドーニ監督。しかし、6月6日にローマで持たれたクラウディオ・ロティート会長、イグリ・ターレSDとの会談は不調に終わった。
続く7日、ゴール裏のサポーター組織「ボーイズ・パルマ1977」の会合に出席したピエトロ・レオナルディGDは、ドナドーニ監督と来シーズンの続投で合意したことをアナウンスした。
【ミラン】アレックス獲得に続き、ラミの保有権買い取りも濃厚に
アレックスをフリートランスファーで獲得して最終ラインを強化したミランは、1月にバレンシアからレンタルしたアディル・ラミについても、保有権買い取りに動いている。バレンシアとの間では、当初の買い取りオプション(700万ユーロ=約9億8000億円)を下回る400万ユーロ(約5億6000万円)で合意が成立する流れになっており、あとは詳細を詰めるのみ。
一方、そのラミとCBペアを組んだフィリップ・メクセスは来シーズンの構想から外れているが、現時点で具体的なオファーは届いていないようだ。
【ウディネーゼ】クアドラード、ババカル、ムリエルを巡りフィオレンティーナと駆け引き
今シーズンのセリエBで得点王となったコウマ・ババカル(モデナ)の代理人が6月6日、ウディネーゼのクラブオフィスを訪れた。ババカルの保有権はフィオレンティーナが持っており、モデナには1年間のレンタル移籍。ウディネーゼは、フィオレンティーナと共同保有しているファン・ギジェルモ・クアドラードの保有権と引き換えにこの若きタレントを獲得したいと考えているようだ。
一方のフィオレンティーナは、ウディネーゼでプレーするコロンビア代表FWルイス・ムリエルに強い興味を持っており、クアドラード、ババカルをめぐる交渉にムリエルも組み込みたいと目論んでいる。
しかし、先頃就任が決まったウディネーゼのアンドレア・ストラマッチョーニ新監督は、ムリエルの才能に惚れ込んでおり、残留を強く望んでいる。この3人を巡る駆け引きは、はたして今後どう進展するか。
【インテル】ビアビアニーを買い戻しへ
インテルは、生え抜きながら一度は保有権を手放したジョナタン・ビアビアニー(パルマ)の買い戻しに動いている。
2011年にサンプドリアに完全移籍したビアビアニーは、現在所属するパルマとサンプドリアの共同保有となっている。インテルは来シーズンのUEFA・Aリスト登録においてホームグロウン・プレーヤー(自クラブ育成選手)を4名必要としているのだが、現時点ではマルコ・アンドレオッリとレネ・クーリンだけしか生え抜きがいない状況。戦力的にも有用なビアビアニーを買い戻せば、プリマベーラ(U-19)から昇格させる若手1人を加えてリストが埋まる。
交換条件として、パルマにエセキエル・スケロットとイシャク・ベルフォディルの保有権を譲渡すれば、移籍金の支出もゼロで済む見通しだ。
【翻訳】
片野道郎
翻訳者からのごあいさつ
イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。先月、この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)