ゴール前でのプレゼンスが高まれば数字も。
実際、誰もが認めるタレントを持つにもかかわらず、客観的に見て今シーズンの数字(公式戦31試合で4ゴール・3アシスト)はそれに見合ったものではない。これだけのクオリティーの持ち主ならば、ゴール、アシストともに二桁に達して然るべきだ。
ドルトムントでは主にウイングを担っているが、プレースタイルやポジションはまだ固まっていない。狭いスペースで違いを作り出すその持ち味を最も発揮できるのは、サイドよりもむしろトップ下。しかし現時点では、得点感覚の乏しさやボールを持ち過ぎるエゴイスティックな傾向がマイナスに働く可能性もある。
とはいえ、19歳という年齢を考えれば、パフォーマンスにムラがあること、ゴールやアシストなどの数字が物足りないことには情状酌量の余地が多分にある。ドルトムントというビッグクラブでコンスタントな出場機会を得ている事実は、パーソナリティーという側面についてもそれなりのものを持っていることを期待させる。それが本格的に問われるのはこれからだ。
今後、着実に成長を遂げれば、特徴が似ているラヒーム・スターリング(マンチェスター・C)がそうであるように、よりゴールに近いところでのプレゼンス、決定的な形でプレーに関わる頻度が高まり、それが数字にも跳ね返ってくるだろう。
分析:ロベルト・ロッシ
取材・構成:片野道郎
※『ワールドサッカーダイジェスト』2018年2月15日号から加筆・転載
[分析者プロフィール]
ロベルト・ロッシ/1962年3月16日生まれのイタリア人監督。MFだった現役時代は、チェゼーナの育成部門でアリーゴ・サッキ(元イタリア代表監督)に、ヴェネツィアではアルベルト・ザッケローニ(元日本代表監督)に師事。99年に引退し、01~08年はラツィオやインテルなどでザッケローニのスタッフ(コーチ兼スカウト)を務める。その後は独り立ちしてイタリアの下部リーグの監督を歴任。16-17シーズンはスパルのU-19監督を務める。現在はフリー。
ドルトムントでは主にウイングを担っているが、プレースタイルやポジションはまだ固まっていない。狭いスペースで違いを作り出すその持ち味を最も発揮できるのは、サイドよりもむしろトップ下。しかし現時点では、得点感覚の乏しさやボールを持ち過ぎるエゴイスティックな傾向がマイナスに働く可能性もある。
とはいえ、19歳という年齢を考えれば、パフォーマンスにムラがあること、ゴールやアシストなどの数字が物足りないことには情状酌量の余地が多分にある。ドルトムントというビッグクラブでコンスタントな出場機会を得ている事実は、パーソナリティーという側面についてもそれなりのものを持っていることを期待させる。それが本格的に問われるのはこれからだ。
今後、着実に成長を遂げれば、特徴が似ているラヒーム・スターリング(マンチェスター・C)がそうであるように、よりゴールに近いところでのプレゼンス、決定的な形でプレーに関わる頻度が高まり、それが数字にも跳ね返ってくるだろう。
分析:ロベルト・ロッシ
取材・構成:片野道郎
※『ワールドサッカーダイジェスト』2018年2月15日号から加筆・転載
[分析者プロフィール]
ロベルト・ロッシ/1962年3月16日生まれのイタリア人監督。MFだった現役時代は、チェゼーナの育成部門でアリーゴ・サッキ(元イタリア代表監督)に、ヴェネツィアではアルベルト・ザッケローニ(元日本代表監督)に師事。99年に引退し、01~08年はラツィオやインテルなどでザッケローニのスタッフ(コーチ兼スカウト)を務める。その後は独り立ちしてイタリアの下部リーグの監督を歴任。16-17シーズンはスパルのU-19監督を務める。現在はフリー。