非常に価値の高い“牽引者”長谷部のプレー

ライプツィヒ戦の見事な逆転劇で3位に浮上したフランクフルト。首位バイエルンの背中はあまりに遠いが、勝点差1の2位ドルトムントを抜く可能性は十分にある。DFBカップでも4強に残っており、今シーズンは偉業を成し遂げそうな予感も! (C) Getty Images
長谷部も、チームの勢いを頼もしく感じているようだ。
「立ち上がりは、ライプツィヒの勢いというのもありましたし、失点なんかも、彼らの特徴である崩しから、綺麗に決められました。ただ、先制点を取られても、そんなに嫌な感じはしませんでした。自分たちの、ここ最近のゲーム、自分たちの力っていうのを考えたら、十分できるという自信もありました。良いゲームができたと思います」
そんなフランクフルトで、長谷部のプレーの価値は、非常に高いものがある。ボールを落ち着け、展開し、危ないところを抑えていく。
ライプツィヒ戦で印象に残ったのは、アディショナルタイムに入ってすぐの、右サイドでのプレーだ。相手がカウンターに出ようとするところで、中盤のエミル・フォシュベリに出たパスを、タイミングの良い出足でインターセプト。そのまま攻撃に加わり、右サイドでキープしてCKを獲得した。
その直後にも、相手が左サイドからカウンターを仕掛けようとするシーンで、またしても出足良く跳ね返して食い止めた。ボランチとしても、3バックのセンターで出ても、チームが求めるプレーをハイクオリティーで披露し、ベテランならではの読みとその適切な対処で、チームを支えている。
今節(日本時間24日23時30分~)対戦するシュツットガルトのミヒャエル・レシュケSDは、「私にとってフランクフルトは、今シーズンの最も象徴的なチームだ」と、最大限に評価をしている。確かに、勢いだけのチームではない。まだまだ上に行けると思わせるだけのポテンシャルを感じさせる。
「手応えはありますね。チームの調子は良いですし、結果も出ています。ライプツィヒのようなチームにも勝てました。とにかく、少しでも続けていけるようにやっていきたいと思います」
この良い流れは、どこまで続くのか? あるいは、最後まで途切れないのか? その可能性も十分にある。
文:中野 吉之伴
【著者プロフィール】
なかの・きちのすけ/1977年7月27日秋田生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで様々なレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA−Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2016-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。「ドイツ流タテの突破力」(池田書店)監修、「世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書」(カンゼン)執筆。最近は日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。
「立ち上がりは、ライプツィヒの勢いというのもありましたし、失点なんかも、彼らの特徴である崩しから、綺麗に決められました。ただ、先制点を取られても、そんなに嫌な感じはしませんでした。自分たちの、ここ最近のゲーム、自分たちの力っていうのを考えたら、十分できるという自信もありました。良いゲームができたと思います」
そんなフランクフルトで、長谷部のプレーの価値は、非常に高いものがある。ボールを落ち着け、展開し、危ないところを抑えていく。
ライプツィヒ戦で印象に残ったのは、アディショナルタイムに入ってすぐの、右サイドでのプレーだ。相手がカウンターに出ようとするところで、中盤のエミル・フォシュベリに出たパスを、タイミングの良い出足でインターセプト。そのまま攻撃に加わり、右サイドでキープしてCKを獲得した。
その直後にも、相手が左サイドからカウンターを仕掛けようとするシーンで、またしても出足良く跳ね返して食い止めた。ボランチとしても、3バックのセンターで出ても、チームが求めるプレーをハイクオリティーで披露し、ベテランならではの読みとその適切な対処で、チームを支えている。
今節(日本時間24日23時30分~)対戦するシュツットガルトのミヒャエル・レシュケSDは、「私にとってフランクフルトは、今シーズンの最も象徴的なチームだ」と、最大限に評価をしている。確かに、勢いだけのチームではない。まだまだ上に行けると思わせるだけのポテンシャルを感じさせる。
「手応えはありますね。チームの調子は良いですし、結果も出ています。ライプツィヒのようなチームにも勝てました。とにかく、少しでも続けていけるようにやっていきたいと思います」
この良い流れは、どこまで続くのか? あるいは、最後まで途切れないのか? その可能性も十分にある。
文:中野 吉之伴
【著者プロフィール】
なかの・きちのすけ/1977年7月27日秋田生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで様々なレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA−Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2016-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。「ドイツ流タテの突破力」(池田書店)監修、「世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書」(カンゼン)執筆。最近は日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。