日本代表が21日からキャンプイン! 「W杯で勝つためにすべきこと」は?

カテゴリ:日本代表

週刊サッカーダイジェスト編集部

2014年05月20日

暑熱馴化、負傷者の見極め、強化試合の内容…。本番までに想定される様々な事象。

昨年ブラジルで開催されたコンフェデレーションズ・カップでは全敗を喫した日本だが、本番ではあの苦い想いを糧にできるだろうか。(C) Getty Images

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 4年前、岡田監督はコンディショニングに早い段階から力を注ぎ、周到な準備を進めた。南アフリカの開催地の多くが高地であることを踏まえ、高地トレーニングの専門家だった三重大学の杉田正明准教授(当時)をスタッフに招き入れ、現地入りする前に、標高1800メートルで、南アフリカとの時差も少ないスイス・ザースフェーで10日間の高地トレーニングを実施。逆に大会期間中は選手が心身両面で疲労を溜めないよう、低地のジョージにある高級リゾートホテルに滞在した。
 
 今回のブラジル・ワールドカップでは、高温多湿な開催地が多く、各国にとってその対策が重要なポイントとなる。日本は5月29日から、ブラジルとの時差が少なく、高温多湿なフロリダで暑熱馴化のための事前合宿を行ない、逆に現地では気候の良いイトゥに滞在する。こうした流れは、明らかに4年前の成功体験に基づくものだ。
 もっとも、未知なる脅威に近かった4年前の高地での試合に比べて、日本の選手は高温多湿な環境下でプレーすることに慣れている。試合中の給水を含め、暑さへの対策に関しては万全の態勢を整えて本大会に臨めるはずだ。
 
 難しいのは、負傷明けの選手の見極めだろう。長谷部誠、内田篤人、吉田麻也は今年に入ってから所属クラブで長期離脱をしており、現時点ではコンディションに不安を抱えているが、一方でワールドカップ開幕までにはまだ少し時間がある。
 
 ちなみに4年前も、怪我の程度に違いはあるものの、松井大輔は負傷を抱えながらチームに合流していた。しばらく別メニューで調整を続けていたが、南アフリカのジョージ入り後、ワールドカップ初戦の4日前に急きょ行なわれたジンバブエ代表との練習試合からスタメンに名を連ね、本大会では全試合に先発した。
 
 残りの約3週間、チーム内にはさまざまな事象が発生する。強化試合の結果やサッカーの内容によっては、選手間で異なる意見が噴出することもあるだろうし、主力選手の怪我や体調不良などのトラブルも発生するかもしれない。それらの事柄に直面した時、ザッケローニ監督がどのように対処していくのか。
 
 4年前のような「賭け」は必要ない。だが、先発メンバーのチョイスや、試合の流れに応じた戦い方など、時には柔軟な思考も求められる。選手の”心身の変化”に目を光らせながら、世界最高峰の舞台に挑むチームに、なによりも大切な「一体感」を生み出してもらいたい。

文:谷沢直也(週刊サッカーダイジェスト編集長)
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