最終目標はバルセロナ! 森岡亮太が描く欧州最高峰へのイメージ(後編)

カテゴリ:海外日本人

高村美砂

2017年12月28日

「ベベレンにいる事実をネガティブに考えることはいくらでもできるけど…」

練習後に子どもたちとの記念撮影に応じる森岡。その華麗なテクニックを駆使したパフォーマンスは現地でも評価を得ている。写真:高村美砂

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 もっとも、世界のサッカーを見渡せば、『年齢』が足かせになることも自覚している。10代後半、いや、せめて20代前半なら焦る必要も感じなかったかもしれないが、彼は今年で26歳。その数字が世界のサッカーでは決して若くはないのは百も承知で、それゆえスピードアップを図りたいという思いもある。それでも森岡は「そうだとしても、やるべきことは変わらない」と言葉を続ける。
 
「スピードアップしたいと思って『何をする?』って考えても結局やることって同じなんです。もちろん、気持ちのスピードアップというか、意識を高く持つことは大事だけど、そこに身体とプレーが伴っていかなければ、結局はバランスを崩してしまう。だからこそ今は毎週末の試合のために、1週間、どんな準備ができて、どんな結果につなげられるのか、しか考えていない。それを積み重ねる先にしか、自分の変化も求められないはずですしね。そうして自分のいる環境で精一杯戦うことだけに集中することが、自分の可能性を広げ、バルセロナに近づく唯一の方法だと思っています」
 
 そうしたポジティブな思考を支えるのは、森岡が常に抱いている『感謝』の気持ちだ。ポーランドで苦しんでいた時代、小学生の頃に言われた「感謝の気持ちを持つことで人生はより豊かな広がりをみせる」という言葉の意味を本当の意味で理解したからこそ、今も『感謝』は彼のど真ん中にある。
 
「例えば、ベベレンにいる事実だって、ネガティブに考えることはいくらでもできるけど、仮にこの事実をポジティブに受け止めたらどうなるか。ポーランドでくすぶっていた自分を拾ってくれたクラブ、救い出してチャンスをくれたクラブだと考えれば、明らかにこのクラブに対する思いも、プレーも変わってくる。そうやっていろんなことに『感謝』することで、人は間違いなくポジティブな思考を備えられるからこそ、僕は常に『感謝』の気持ちを持って進んでいきたい」
 
 その感謝の連続が、いつか夢の実現につながると信じて。
 
取材・文●高村美砂(フリーライター)
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