【高円宮杯】初優勝を飾ったFC東京U-18。佐藤一樹監督がハーフタイムに施したある処方箋

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

2017年12月18日

佐藤監督と選手との間に信頼関係があったからこそ…。

人心掌握術に長けた佐藤監督。選手たちとの密なコミュニケーションあるからこそ信頼関係がある。写真・滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 2点のビハインドを背負ってメンタル面でダメージを受けていたFC東京イレブン。その光景を見た佐藤監督はロッカールームに戻ると、まず選手たちに喝を入れたのだ。

「このまま終わっていいのか。こんなもんじゃないだろう」
「あと45分で終わってしまうよ」
 そんな言葉で選手たちの奮起を促した。そして、指揮官は強い口調で言葉を投げかけた後に、18歳前後の選手たちは委縮しがちという点を踏まえ、「勢いよく言ったあとに、冷静に選手たちへ話をした」と言うように、しっかりとした言葉でケアも施した。

 そして、選手たちはネガティブなイメージを捨て去り、ポジティブな姿勢で後半のピッチに登場。円陣を組む前には笑顔が見えるほどに開き直り、「円陣の時に、もう最後だし出し切ってその結果だったらしょうがない。ここまで来たのは自分たちの力だと思うので、それをピッチで表現して何とか勝とうと言いました」という主将・岡庭愁人(3年)の言葉で、前向きな気持ちをさらに取り戻して後半の反撃に繋げた。
 
 もともと、佐藤監督は人心掌握術に長けた指揮官だ。ピッチ内外で選手たちの観察を怠らず、対話することもいとわない。だからこそ、誰よりも選手たちを理解し、信頼していた。

「後半に流れを絶対に持ってくると思っていました」とは佐藤監督の言葉。誰よりも彼らを理解していたからこそ、大事な舞台でも恐れることなく叱責できたのである。
 
 最後は延長前半のアディショナルタイムに、岡庭の右CKから長谷川が頭で合わせて試合に蹴りを付けた。選手たちを激しく叱責することに躊躇しない――。信頼関係によってもたらされた産物がなければ、FC東京が凱歌を響かせることはなかったはずだ。

取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWEB編集部)
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