2試合を終えた国内セレクションで「ハリル・リスト」に名を残したのは?

カテゴリ:日本代表

佐藤俊

2017年12月13日

今野はベテラン枠として精神的な役割も果たせる。

中村も評価を上げたひとり。このまま成長を続け、川島の座を脅かしたい。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 中国戦で、評価を高めたのが今野泰幸、小林悠、三浦弦太の3人だ。
 
 今野はボランチはもちろんセンターバック、サイドバックもできるし、戦術的理解度も高い。来年35歳になり、年齢的に02年日韓大会の中山雅史、秋田豊、10年南アフリカ大会の川口能活、稲本潤一らベテラン枠として精神的な役割を果たした選手にもなれそうだ。
 
 また、今野はいじられ役で盛り上げる役割としても必要な存在。もっとも、今野本人は「今回は派手なことしてやろうと思わない。普段の自分のプレーをするだけ。監督の要求に応えられる選手が良い選手だと思うし、それが勝ちにつながると思うんで、そこに応えられるようするだけ」と欲はないが、冷静に自分のプレーをしているところが、より今野の個性を際立たせている。
 
 小林悠は、スペースがない北朝鮮では窮屈にプレーしていたが、中国戦は見違えるようにイキイキとしていた。初戦の硬さが取れ、慣れてきたものあるが中国が比較的前に出てきてくれたおかげで間にも裏にもスペースがかなりあった。そこを突くのが小林の真骨頂である。北朝鮮戦のような強引なシュートが減り、うまくスペースを使い、何本もシュートを放った。代表初ゴールも小林らしく、しっかりとこぼれ球を狙っていたからこそ生まれたゴールだった。
 
 ただ、手放しでは喜べない部分もある。何度もあった決定機を決められなかった。W杯では決定機なチャンスがそう何回も訪れるわけではない。少ないチャンスのなかで、いかに決められるか。ストライカーとしての質が問われる。それでもこの日の活躍は、ハリル・リストに名を残す材料になった。韓国戦、決定機を活かしてゴールを奪えば、ロシアW杯メンバーの最終選考に十分絡んでいくだろう。
 
 三浦は、非常にポテンシャルの高い選手。リオ五輪代表には選出されなかったが、その前に行なわれたトゥーロン国際大会では高さと強靭なフィジカルを備えた外国人相手に一歩も引かない強さと反応の良さを見せた。またロングフィードを得意としており、最終ラインからトップに当てて、チャンスにつながるパスを何度も見せてくれた。

 G大阪では序盤、ファビオと組んで好調なチームを支えた。後半戦はファビオが負傷でいなくなり、チーム全体がバラバラになって失点を重ねたが1対1の強さ、クロスへの対応など、デイフェンダーとしての力は見せていた。それゆえの今回の招集だったわけだ。
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