「プレーが噛み合っていない部分も…」在日Jリーガー3選手が語るハリルジャパンの印象

カテゴリ:日本代表

ピッチコミュニケーションズ

2017年12月11日

急ごしらえのハリルジャパンは…。

李榮直は「割り切ったサッカーをして勝てなかったのは、正直きつい」と漏らした。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 試合後、77分から出場したFWの安柄俊(ロアッソ熊本)にミックスゾーンで話を聞くと、「在日の皆さんがたくさん応援に来てくれて、力になりました」としながら、悔しさをにじませた。
 
「どっちに転ぶかわからない試合だったから、もったいない。選手たちも、みんな悔しがっていました」(安柄俊)
 
 また、フル出場したMFの李栄直(カマタマーレ讃岐)は、目を真っ赤に充血させながらこう話した。
 
「割り切ったサッカーをして勝てなかったのは、正直きついです。今日はチーム全体がしっかり戦えていた。個人というよりは、みんなががんばって、あそこまでやれていた。でも、それを継続できないとダメですね。チャンスで決めきれないと、最後にああいうことが起きるっていう、典型的なゲームでした」
 
 事実、アンデルセン監督も、「映像で日本を徹底的に研究した。きつくプレスをかけてボールを奪って素早く前線に運ぶようにした」と明かし、イメージ通りの攻撃ができたと分析していた。
 
 しかも、この日はハリルジャパンにも隙があったという。DFの金聖基(町田ゼルビア)が語る。
 
「日本代表はまだ招集されて日も浅いからか、ベンチから見ていても、コンビネーションなども完成していないように思えました。まだ“付け焼き刃”なところもあるのかもしれない。だからこそ、やっぱりこの初戦は勝っておきたかった」
 
 前出の李栄直も、その言葉に同調する。
 
「日本代表は、プレーが噛み合っていない部分もあった気がします。それでも、例えば、見えないところでのうまさには感心したし、そんな日本を相手に十分戦えたことには意味がある。これだけの観客やメディアの関心がある中で、僕たちははまだ戦えるということを見せられましたから。この結果を、次につなげたいです」
 
 欧州組と浦和勢を欠くハリルジャパンは、さらに負傷離脱者が相次ぎ、急ごしらえを余儀なくされている。そんなチームの歯車が完全に噛み合っていないことは、北朝鮮選手たちも感じたのだろう。日本の試合は、残りふたつ。中国、韓国という強豪を相手に、どんなパフォーマンスを披露するか見ものだ。と同時に、北朝鮮の巻き返しにも注目したい。
 
取材・文●李仁守(ピッチコミュニケーションズ)
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