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【現地発】敵地でスタンディングオベーションを受けるバルサの背番号8。いまや国内だけでなく欧州の舞台でも

カテゴリ:メガクラブ

エル・パイス紙

2017年12月02日

「光栄だし、ひとりの人間として幸せな気持ちになる」

2010年の南ア大会のファイナルで決勝点を叩き込んだイニエスタは、ゴールを天国の親友ダニ・ハルケに捧げた。(C)REUTERS/AFLO

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 これがきっかけとなったのか、先日のユベントス戦でも、82分にジョルディ・アルバとの交代でベンチに退くイニエスタを、ユベントス・スタジアムの観客たちは総立ちとなりスタンディングオベーションで見送った。

 試合後、イニエスタは感慨深げにこう語った。

「ホームだけでなくアウェーのファンからも愛情を示してもらえるなんて、本当に素敵なことだ。集団の間で起こるこういう反応というのは、強制されて生まれるものではない。だからこそ光栄に思うし、選手としてだけでなく、ひとりの人間として幸せな気持ちになる」

 この試合、イニエスタは決して突出したパフォーマンスを見せたわけではない。スペースを創出するよりもスペースを消すことを優先する戦いをしたこの日のバルサにおいて、中盤で劣勢を強いられ、持ち味を発揮することはできなかった。

 パス成功数が61本(数年前までは80本以上を記録するのが当たり前だった)、パス失敗数が5本、ボール奪取が7回、ボールロストが11回、シュートが0本というのが、ユベントス戦でイニエスタが記録したスタッツ。数字の上ではほぼノーインパクトだ。

 しかしイニエスタは、そうした単なるピッチ上でのパフォーマンスを超越し、万人から愛されるステータスと資格を、長いキャリアを通して手に入れたのである。

文●ジョルディ・キシャーノ(エル・パイス紙/バルセロナ番記者)
翻訳:下村正幸
※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙の記事を翻訳配信しています。
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