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【広島】「ミカと公式戦のピッチで一緒に…」J1残留を手にした林卓人のあとひとつの願い

カテゴリ:Jリーグ

古田土恵介(サッカーダイジェスト)

2017年11月28日

「ビッグセーブかどうかは自分では分からない」

勝利、そしてJ1残留。苦しんだシーズンだったが「最低限の結果を残せた」と林は語る。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 綺麗な弾道を描いたボールがゴールネットを揺らした。エディオンスタジアム広島が弾ける。稲垣は一直線にベンチへと向かい、サブメンバーと抱き合った。あとは守備陣の仕事である。
 
 復帰から2試合ともに失点(31節の浦和戦は0-1、32節の神戸戦は2-1)と満足のいくできではなかったGK林は、より強い決意を持って残り30分弱に臨んだ。すでにこの試合でもゴールを割られている。だが、これ以上の失点は自身を許せない。
 
「59分のシーンは自分のアグレッシブさが足りずに失点した。その後のCKも味方と被っていたから」。もちろん気合いは入っていたが、得点を許した事実が闘争心をさらに掻き立てたのだ。
 
 68分、見せ場が訪れる。いや、林からすれば取り立てて評価するような場面ではないのかもしれない。被決定機などなく、味方にもサポーターにも驚かれるような時間を作らないのがGKとしての本分とも言えるからだ。
 
 スルーパスにFC東京のFW前田遼一が反応。DFふたりの間に出されたボールをツータッチでシュートの打ちやすい場所へ置くと、強烈な至近距離弾が広島ゴールを襲った。反応して弾く。そのこぼれ球に詰められた。より近くからシュートが襲ってくる。それに対して林は身体を投げ出した。
 
「ビッグセーブかどうかは自分では分からない」と言う。それでもチームを救った事実は残る。「一瞬、逆を取られた。でもなんとかギリギリ我慢して止められたかな」。守護神の守護神たる所以を体現した瞬間だった。
 
 その後、ロングボールを放り込むFC東京の攻撃をチーム一丸となって封殺した。これが3度目の大歓声。あとは、同時刻にキックオフした大宮と甲府の結果を待つのみだった。残留決定か、持ち越しか――。刹那、再度ピッチ上で選手たちが喜び合う。
 
 大宮と甲府はスコアレスドロー。「ホッとした」。林は待っていた時間を振り返る。「でも、これだけ勝点の詰まった状況なので、簡単には決めらないと思っていたし、自分たちとして最後まで行くつもりだった。自分たちには勝利しか求められていなかった。それをチームとして達成できたのは良かった」
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