「井原のパーソナリティーや経歴が強く影響しているのかな」
かたや、V・ファーレンを率いて5年目になる長身監督はどう捉えているのか?
「正直言って僕は、井原がどんなことをしたいのかは分からない。なぜかっていうと、チームの状況が違う。長崎はそんなにお金があるチームじゃない。いまの福岡は資金があるなかで、井原自身も誰と誰を掛け合わせたらチームとしていい表現できるかを、よく考えていると思う。福岡は個がしっかりしているチームで、井原のパーソナリティーや経歴が強く影響しているのかなと。そういう意味では、福岡に合ってるんだと思う」
続けて、井原監督のチーム作りについてはこう分析した。
「どんな監督でも、自分の形やスタイルというのがある。もちろん井原もそうで、相手のウイークポイントやシステムに合わせて、中盤の構成を変えたり、前線の選手をスピードや高さとか特性によって変えたりしてますよね。しっかり見ている指導者だなと。(柏レイソルのコーチ時代に)ネルシーニョに付いていた影響があるのかもしれない」
Jクラブでの指導キャリアは、高木監督のほうがうんと長い。2006年に横浜FCで監督になって以降、東京V、熊本、そして長崎と1シーズンも途切れることなく指揮を執ってきた。一方の井原監督は柏でコーチとして研鑽を積み、2015年に福岡で初めて監督業がスタート。チームマネジメントの経験値では、高木監督に一日の長がある。そこは、井原監督も認めるところだ。
「指導者になって考え方がハッキリしてますよね。僕より監督としての経験が長く、いろんなチームで指揮を執って、いろんな局面に対応できる柔軟性があるように思います。どこでもコンスタントに成績を残しているし、さすがだなと。長崎は本当にいいチームですよ。90分で切れない、選手全員のスピリットがゲームに出ている。観ているひとにも刺激を与え、気持ちが伝わってくる素晴らしいチームを作りましたよね」
泣いても笑っても、今季のJ2リーグはあと3試合だ。長崎はすでにプレーオフ進出の6位以内を確保し、福岡も圏内で終えるのはほぼ確実。2位の座を射止めるか、あるいは名古屋に奪取されるか。両者がプレーオフで雌雄を決する可能性もある。井原監督は「(降格した)去年の悔しさをかならず晴らしたい」と意気込み、高木監督は「最後までチャレンジャーとして挑む」と力を込めた。
10月28日、「ドーハの悲劇」からちょうど24年が過ぎた。ともにチームを闘う一枚岩の集団に鍛え上げた、大砲と壁の熱きバトル。そのエキサイティングなドラマの結末や、いかに──。
取材・文:川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)
「正直言って僕は、井原がどんなことをしたいのかは分からない。なぜかっていうと、チームの状況が違う。長崎はそんなにお金があるチームじゃない。いまの福岡は資金があるなかで、井原自身も誰と誰を掛け合わせたらチームとしていい表現できるかを、よく考えていると思う。福岡は個がしっかりしているチームで、井原のパーソナリティーや経歴が強く影響しているのかなと。そういう意味では、福岡に合ってるんだと思う」
続けて、井原監督のチーム作りについてはこう分析した。
「どんな監督でも、自分の形やスタイルというのがある。もちろん井原もそうで、相手のウイークポイントやシステムに合わせて、中盤の構成を変えたり、前線の選手をスピードや高さとか特性によって変えたりしてますよね。しっかり見ている指導者だなと。(柏レイソルのコーチ時代に)ネルシーニョに付いていた影響があるのかもしれない」
Jクラブでの指導キャリアは、高木監督のほうがうんと長い。2006年に横浜FCで監督になって以降、東京V、熊本、そして長崎と1シーズンも途切れることなく指揮を執ってきた。一方の井原監督は柏でコーチとして研鑽を積み、2015年に福岡で初めて監督業がスタート。チームマネジメントの経験値では、高木監督に一日の長がある。そこは、井原監督も認めるところだ。
「指導者になって考え方がハッキリしてますよね。僕より監督としての経験が長く、いろんなチームで指揮を執って、いろんな局面に対応できる柔軟性があるように思います。どこでもコンスタントに成績を残しているし、さすがだなと。長崎は本当にいいチームですよ。90分で切れない、選手全員のスピリットがゲームに出ている。観ているひとにも刺激を与え、気持ちが伝わってくる素晴らしいチームを作りましたよね」
泣いても笑っても、今季のJ2リーグはあと3試合だ。長崎はすでにプレーオフ進出の6位以内を確保し、福岡も圏内で終えるのはほぼ確実。2位の座を射止めるか、あるいは名古屋に奪取されるか。両者がプレーオフで雌雄を決する可能性もある。井原監督は「(降格した)去年の悔しさをかならず晴らしたい」と意気込み、高木監督は「最後までチャレンジャーとして挑む」と力を込めた。
10月28日、「ドーハの悲劇」からちょうど24年が過ぎた。ともにチームを闘う一枚岩の集団に鍛え上げた、大砲と壁の熱きバトル。そのエキサイティングなドラマの結末や、いかに──。
取材・文:川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)