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【川崎×仙台】「クソみたいな前半」から「奇跡」の大逆転。その裏にあったいくつかの“布石”

カテゴリ:Jリーグ

志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

2017年10月15日

「一生忘れない試合」(中村)

J1・400試合出場を達成した中村は、逆転勝利に「一生忘れない試合」と述べた。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 後半に入ると、川崎が怒涛の反撃。シュート本数が川崎の8本に対し、仙台は3本ということからも分かるように、後半の主導権は川崎に渡った。
 
「チームのなかでネガティブな声がなかった。『行こう!行こう!』ってなっていたので、1点を取れば『行けるな』って雰囲気はあった」(長谷川竜也)
 
「ひとり減った時の原則としてみんなが走る、守備で連動するというポジティブな一体感はあった。数的不利から同数、優位に変えていく作業をみんながさぼらずにやった結果、インターセプトからゴールに行けるシーンも増えたので、手応えはあった」(中村)
 
「ちょいちょいボールを持ちながら、ゴールに迫れていた。これをやっていけば『行けるな』というなかでのエウソンの点が入った。あと、スタジアムのサポーターもすごい沸いてくれて、勢いに乗せてくれたのも大きい」(谷口)
 
 メンタル、運動量、会場の雰囲気など多くのポイントが挙げられるが、やはり中村の言葉には重みがある。
 
「4バック、3ボランチのブロックを作って、前にふたり残した。で、前から取りに行く、行けなければ、ブロックを作るというメリハリもあった。隙あらば数的不利を同数にする作業を5㍍、10㍍、一瞬のパスコースを消して、ちょっと頑張った。だから向こうもそんなに繋げなかった」
 
 戦術面を細かく語る背番号14だが、「ひとつポイントをあげるとすれば…」と述べると、気持ちの面について言葉を続けた。
 
「0-2になった時に、投げたやつが誰もいなかった。失点した時にみんなの顔を見るけど、諦めたやつは誰もいなかった。2点目を取られても行けるんじゃないかという雰囲気があったので、そこは良かった」
 
 そうしたいくつかの布石があって迎えた、「5分間の奇跡の大逆転劇」については改めて述べるまでもないだろう。
 
 J1・400試合出場達成というメモリアルな節目も重なって、中村が「一生忘れない試合」というほどの劇的な幕切れだったが、新旧のリーダーは冷静だった。
 
「全然嬉しくない。反省点の方が多い試合だった。こんな試合で浮かれる選手はいない。しっかり気を引き締め直して、切り替えたい」(小林)
 
「負け試合を勝ちに持っていったのは大きい。こういう修羅場のような試合をモノにした体験が、またチームを強くする。偶然じゃないから、前半が不甲斐なかったこと、後半に逆転できたこと、どうしたらこうなるかを経験できたのはでかい」(中村)
 
 なかなかない試合を経験し、逞しさを増した川崎。首位の鹿島を勝点5差の2位で追走するが、シーズン残り5試合の戦いに、さらなる期待が高まる。
 
取材・文:志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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