【U-18プレミアリーグ】強豪チームの現在地|東京Vユース編

カテゴリ:高校・ユース・その他

平野貴也

2014年04月15日

プロで戦うための“人としての強さ”を求めて

U-19日本代表にも選出されているMF三竿。ディフェンスの要として、浮沈の鍵を握る存在だ。 (C) SOCCER DIGEST

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 シーズンはまだ始まったばかり。東京Vユースの本領発揮は、これからだろう。例えば、パスワーク中心の攻撃にあって、個で違いを生み出すタイプの中野と神谷は、中野が風邪による体調不良で2節を欠場。神谷が代わって先発して間接FKからゴールを決めたが、「開幕戦に出ていなかったので、自分としては初戦。緊張し過ぎた。自分の弱さが分かったので、もっとメンタルを強くしないといけない。(ゲーム前)どうしたらいいのかと思っていたら、監督から声をかけられて少し落ち着けた」という状況で、本調子ではなかった。

 チーム全体の巧さに、局面での怖さが加われば、攻撃の迫力は大きく変わる。冨樫監督は今季、トップのコーチを兼任して橋渡し役を務めるが、次のように語って個々の成長を促している。

「ユースではボールを持てて攻撃力が目立つ選手でも、プロではもっと戦う部分が必要になる。トップの三浦(泰年)監督からは、そういうことをトップに来てから気付くのでは遅いんじゃないかと言われている。今年の子たちは、素晴らしい人間性を持っているし、フィジカルも技術も高まっている。ただ、人としての強さも持っていないとプロでは戦っていけない。だから、各自がどれだけ欲を持って練習に取り組めるか。昨日以上の成果を求めて突き抜ける、その積み重ねが大事。選手として、チームとして高めるために、もっと自分たちから要求が出てくるようにしないといけない」

 三竿は「できるだけ早くトップの試合に出たい。トップではすぐに疲弊すると思うので、それでも崩れない技術や体力をつけていきたい」と話し、井上も「パスだけではプロに行った時に活躍できない。今のうちにシュートやゴールに絡むプレーとか、守備も少しずつでもいいからやっていかないと、後で苦労する」と個のレベルアップに余念がない。

 一人ひとりが積極性を持ち、迫力のあるプレーができれば、チームの輪は一回り大きくなる。
 この1年、個でもチームでも殻を打ち破ることができれば、強い東京Vユースが帰って来る。王座奪還、そしてトップ昇格を目指す戦いは、まだ始まったばかりだ。

取材・文:平野貴也(フリーライター)

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