【現地発】16歳FWがイタリアで台頭! 実力はイブラ級、値札はエムバペ級にも?

カテゴリ:ワールド

片野道郎

2017年09月20日

15歳にして大物ぶりを象徴するエピソードが満載。

イタリアのユース代表でもU-15を皮切りに各年代チームで活躍する。(C) Getty Images

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 ペッレグリは地元ジェノバで、家族全員がジェノアーノ(ジェノア・ファン)という家庭に生まれ育った。当然のようにジェノアの育成部門に入るとすぐに頭角を現わし、クラブは父親に育成部門のチームマネジャーとしてフルタイムの仕事を提供するなど、先手を打ってこのタレントの囲い込みに動いた。
 
 それが間違っていなかったことは、すぐに明らかになった。2015年1月、ローマ育成部門責任者のブルーノ・コンティがそのタレントに惚れ込み、冬の移籍マーケットでマルコ・ボリエッロ(当時の市場価値は100万ユーロ)と交換での獲得をオファーしたが、これをジェノアが拒否する。
 
 その半年後の2015年夏には、マンチェスターで行われたナイキカップ(2000年生まれ世代のトーナメント)で、ジェノアがレアル・マドリーなどを破って決勝まで勝ち上がり、1年飛び級で出場しながら攻撃の中核を担った14歳のペッレグリにも大きな注目が集まった。それから間もなく、ナイキが年間5万ユーロ(約640万円)の4年契約というティーンエージャーには破格の条件で個人スポンサー契約を結んだほどだ。
 
 そして、その年のクリスマスには早速マンチェスター・Uが、3年契約と父親の就職先を用意して獲得に乗り出す。条件面から言えば非常に魅力的なオファーだったにもかかわらず、生粋のジェノアーノである本人も父親も、クラブ愛ゆえにこの段階で地元を離れることは望まず、ジェノア残留を選択した。
 
 ここまでの話が、まだ15歳にもならない時点でのエピソードだと言えば、そのタレントがどれほど規格外なのかが分かるというものだ。
 
 それから1年後に史上最年少でセリエAデビューを飾った後の活躍ぶりは、冒頭で見た通り。ローマとの最終戦で決めた初ゴールで全国的な注目を集めたこともあり、今夏のメルカートでは、国内外の強豪クラブが入り乱れての争奪戦が始まった。
 
 最初に動いたのはミランとモナコ。ミランの提示した移籍金500万ユーロ(約6億4000万円)は検討の対象にもならなかったが、モナコはジェノアのエンリコ・プレツィオージ会長がつけた1500万ユーロ(約19億2000万円)という値札を受け入れる姿勢を見せた。話がまとまらなかったのは、モナコが今夏すぐの移籍を求めたためだった。
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