豪州戦の鮮烈ゴールで吹田に起きた“ある変化”と井手口陽介の変わらない魅力

カテゴリ:Jリーグ

高村美砂

2017年09月10日

攻撃に絡んでシュートを放つたびに……。豪州戦前にはなかったどよめき。

神戸戦では元ドイツ代表のポドルスキともマッチアップ。写真:川本 学

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 この日は、同じ関西を拠点とするヴィッセル神戸との対戦ということもあって、市立吹田サッカースタジアムには31775人の観衆を集めたが、井手口が持ち味の『守備力』でボールを奪うたびに、サイドチェンジのボールをピタリと受け手の選手に送り込むたびに、そして果敢に攻撃に絡んでシュートを放つたびにどよめきに近い歓声が起きた。これは、オーストラリア戦前にはなかったものだ。
 
 ただ、改めて言うまでもないかもしれないが、井手口の本来の持ち味はあのオーストラリア戦で見せた『ミドルシュート』に代表される、得点力ではない。もちろん、ガンバでも昨年末あたりから『ゴール』の意識は高まっているし、その意識の変化が実際にゴールを生んでいるのは事実だが、変わらぬ最大の魅力は、体幹の強さと読みの速さを生かして、危険なシーンで確実にボールを奪い取れる守備力と、90分を通して走り切る運動量だ。それがあってこそガンバも、井手口自身も加速する。
 
「期待してもらうのは有難いですが、僕はもともと、ガンガンと点を取るタイプの選手ではない。僕としてはまず、守備での貢献を一番重要視しているし、それを徹底した上で期待に応えられるアシストやゴールを続けてとれる選手になっていきたい」
 
 もちろん、本人もこうした考え方を『ベース』に、さらなる強さと正確性を備えることで、進化を求め続ける決意でいる。
 
取材・文:高村美砂(フリーライター)
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