【日本代表】W杯で勝つために”誰”が必要?

カテゴリ:日本代表

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2017年09月09日

「相手を潰す気でやっていますから」とさらりと言ってのけるのは…。

泥臭く戦う大迫はキーマンのひとりになるか。写真:サッカーダイジェスト

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 食らいつくという意味では、山口蛍も“戦える戦士”かもしれない。アウェーのサウジアラビア戦でこそ後手を踏む場面が多かったが、ボールへの詰めの速さ、球際の強さは長谷部以上。危機察知力を含めた守備の総合力は現代表で屈指のレベルにある。
 
 このふたりの力を「凄いと思っている」のが小林祐希だ。17年2月の段階で、彼はサッカーダイジェストのインタビューでこう話している。
 
「11人全員が原口元気ぐらい走って、11人全員が山口蛍みたいに食らいつくプレーができて、個性も出せたら勝てる。難しいけど、それをできる選手が(代表に)残っていくと思います。

ハリルさんじゃなくても、元気くんと蛍くんは使われる。マジで凄いと思いましたよ。ハンパないなと。特に、元気くんはただ走っているわけじゃない。ちゃんとしたポジショニングに戻って、そこから寄せて、また出て行く。しかも、点も取っている。あれがスタンダードにならないと、ワールドカップで勝つのは難しい」
 
 ポジショニング、寄せ、ボール奪取、そしてゴール──。ホームのオーストラリア戦でこれらをまとめてやってのけた井手口陽介も、ハリル好みのファイターだろう。ファイターと言えば、7月にインタビューした際も「相手を潰す気でやっていますから」とさらりと言ってのけた大迫勇也もアジア最終予選では頼もしい存在だった。
 
 大迫が最前線でボールをキープしてくれるようになったホームのサウジアラビア戦から日本の攻撃に余裕が生まれたことからも、このCFの戦力的価値が分かる。
 
 デュエルの強さがいかに重要か。それは大迫の以下のコメントからも理解だろう。
 
「体幹を鍛えてから身体のバランスが良くなって、踏ん張れるようになった。相手に身体を寄せられてもぐらつかなくなったし、だいぶ余裕を持てるようになった」
 
 世界と戦うには技術はもちろん、強さも必要。大迫は、日本が惨敗したブラジル・ワールドカップで足りなかったものについてこう語る。
 
「スマートにやろうとしすぎました。もっと泥臭く戦わないといけなかった。その泥臭さがあって、技術も初めて生きるので」
 
 泥臭さ──。これを今回の最終予選で体現していたのが、まさに原口、山口、井手口、大迫だった。正直、現時点で誰がチームの柱になるかを予想するのは困難だが、少なくとも「デュエルの強さ」だけで判断するなら、この4人はロシア・ワールドカップでも重宝されそうだ。

文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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