• トップ
  • ニュース一覧
  • 【鹿島】大岩監督が語る就任からの激動の2週間。初陣で気を配ったのは「姿勢や視線、佇まい」

【鹿島】大岩監督が語る就任からの激動の2週間。初陣で気を配ったのは「姿勢や視線、佇まい」

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2017年06月23日

「監督として痛感しているのは伝えることの難しさ」

15節の札幌戦ではホーム初陣を勝利で飾った。新体制発足後、2連勝としている。写真:徳原隆元

画像を見る

――コーチと監督では、選手との距離感が変わってくると思います。その難しさをどう感じていますか?
 
「どうですかね。今のところは、そこまで難しく考えてはいません。ただ、時間が経つにつれて、自然と距離感が遠くなるかもしれませんね。 やはり、監督は決断する立場ですから。コーチ時代には、思うように試合に絡めない選手から相談を受けたりもしましたが、監督となった自分と距離を置く選手が出てくるかもしれない。ただ、柳沢(敦)コーチもいれば、羽田(憲司)コーチもいる。悩みを聞いてくれるスタッフはいますし、僕は僕で、これまで通りにコミュニケーションを取っていくつもりです。気になることがあれば、『どうだ?』って声をかけるし、伝えたいことがあれば、すぐに直接本人に言うようにしますよ」
 
――立場は変わってもスタンスは変えずに、プレーヤーズファーストで チーム作りを進めていく。
 
「すべてにおいて、“選手ありき”だと僕は考えているので。それぞれ個性があって、いろんな考え方がある。それらを尊重したうえで、ひとつの道を作り、そこから外れないようにする。規律というか、コンセプトをしっかりと示して、チームを導いていきたいですね」
 
――それが監督としての理想像?
 
「それはまだ分からないです(笑)。 偉そうに言っていますが、学ぶべきことはまだまだあるし、選手たちから教えてもらうこともたくさんある。日々勉強ですよ」
 
――鹿島でのコーチ時代は、オズワルド・オリヴェイラ、ジョルジーニョ、トニーニョ・セレーゾ、石井正忠という4人の監督の下で経験を積んできましたが、彼らからどのようなことを吸収しましたか?
 
「それぞれにスタイルがあるので、一概に“これ”とは言えないですね。オズワルドとセレーゾには、選手時代も指導を受けていますが、その意味では、選手と指導者、両方の視点で勉強になったと思います。自分が 監督になって初めて、あの時はこういう意図があったんだなとか、いろんなことを思い出します。とりわけ、 選手時代には想像もつかなかったのが、伝えることの難しさです。それは今、痛感していますね。名古屋でプレーしていた時の監督は(アーセン・)ヴェンゲルでしたが、彼は的確かつシンプルに、短く、分かりやすく、伝えるべきことを伝えてくれていました」
 
――情報があればあるほど、すべてを伝えたくなる?
 
「最初は、いろんなことが整理されていないから、伝えようとしているだけで、でも実際には伝わっていない。ただ、それは経験を積めばきっと、研ぎ澄まされていくはず。いろんな監督を見て、そう思いますね」
 
――それにしても、豪華な引き出しをお持ちですよね。
 
「でも、上手く使いこなせなければ、 宝の持ち腐れですよね(笑)。とにかく貴重な財産です」
 
■プロフィール
大岩 剛(おおいわ・ごう)/1972年生まれ、静岡県出身。現役時代は名古屋、磐田、鹿島で活躍。J1通算386試合・10得点、日本代表通算3試合・0得点。2010年の引退後は指導者の道に進み、翌年から鹿島のコーチとして経験を積む。今年5月31日、石井前監督の解任を受けて、監督に昇格。初陣となった14節・広島戦は3-1で勝利。試合後の会見では、安堵の表情を見せつつ、「90分は長かった」とコメント。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
 
【関連記事】
【鹿島×札幌】黄金世代の両雄が競演! ミツオとシンジが互いに抱いた想いとは?
【黄金世代】第3回・小笠原満男「誕生、東北のファンタジスタ」(#1)
【黄金世代】第3回・小笠原満男「衝撃のオノシンジ」(#2)
柴崎岳は来季どこでプレーする? もしテネリフェが昇格を逃したら選択肢は…
【FC東京】7月8日の鹿島戦は大きな分岐点に!?  味スタで“ダブル”を達成できれば…

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ