【高校サッカー】“脱・岩崎悠人”を掲げ、古都の強豪がスタイリッシュに変貌を遂げた

カテゴリ:高校・ユース・その他

雨堤俊祐

2017年06月12日

チームにとっても背番号10にとっても、インターハイ本大会は試金石に。

土曜日に行なわれ関西大一戦はこの吉田(18番)の決勝点で1-0勝利。4勝2敗とし、プリンス関西の3位に浮上した。

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 モデルチェンジしたチームにあって、存在感を放っているのがMF梅津凌岳だ。
 
 1年時の選手権から背番号10を託され、昨年は岩崎とともに鹿島アントラーズの練習に参加するなど、期待を集める男は、今年からポジションを2列目からボランチに移した。ボールに多く触れながら、2ボランチを組む篠永雄大と攻撃のリズムを作らせる。これが指揮官の狙いだ。チャンスとなれば中盤の低い位置から鋭いドリブルで攻め上がるなど、アクセントを加えている。リズムを創出するか、それとも自ら仕掛けるかの判断が、しっかりできるようになってきた。
 
 さらに、守備面でも貢献度も低くない。「正直、そこ(守備)はできないと思っていたけれど、2列目の時よりもやっている。攻撃面も含めて、覚醒しつつある」と米澤監督も予想外の反応に驚きを隠さない。ボール保持者に身体をぶつけ、球際でも粘り強い対応が見られるようになってきた。本人も「いまは守備に楽しさを感じている」と、前向きに取り組めている様子だ。もちろん発展途上ではあるが、以前のような淡白さは影を潜めている。
 
 また、最終学年となって精神面での成長も見受けられる。関西大一との試合を振り返り、「今日みたいに自分たちの良さを出せない試合というのは、今年の春以降はほとんどなかった。悪いなりにも勝てる力が必要だということ。課題を受け止めつつ、いい経験にしたい」と、チーム全体を見据えた発言をしている。
 
 そうした変化が、高いレベルでどれだけ通用するのか。1か月半後に開幕するインターハイ本大会は、チームにとっても、梅津にとっても試金石となる。
 
 これまでとはひと味違う古都の強豪の戦いぶりに、注目が集まる。
 
取材・文:雨堤俊祐(フリーライター)
 
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