「デル・ピエロ・ゾーン」といわれるペナルティーエリア左45度から、時に強烈に、時にカーブをかけた右足のシュートで、多くの印象的なゴールを決めたデル・ピエロは、06-07シーズンにセリエB、さらに昇格を果たした翌シーズンにはセリエAで得点王に輝いた。
得点力の高いファンタジスタ系アタッカーは、同時に視野の広さと判断力の高さによりチャンスメイクにも長け、99-00シーズンにはセリエAでリーグ最多アシストを記録している。
2011-12シーズンまで在籍したユベントスでは、セリエA6回、セリエB1回、コッパ・イタリア1回、チャンピオンズ・リーグ1回、トヨタカップ1回という成績を挙げ、自身は前述のA、Bのリーグ得点王1回の他、数々の受賞歴を誇る。
そして出場試合数705、得点数290という数字は、いずれもクラブ歴代1位。ユベンティーノの記憶と記録の両方に残る偉大なスーパースター、それがデル・ピエロなのだ。
そんな彼は、言うまでもなく代表選手としても、伝説を生み出した。各年代の代表チームを経て、95年3月25日のエストニア戦(EURO96予選)から始まったアッズーリでのキャリア。そしてそれもまた、彼の人生らしく、喜びとそれ以上に多くの苦難に彩られるものだった。
初のメジャーイベントはEURO96。前年11月15日のリトアニア戦で初ゴールを決めたデル・ピエロには、この最初の大会でも得点量産が期待されたが、当時の彼はU-21代表に加え、軍隊代表(兵役期間中)にも名を連ねており、疲労が身体のキレを奪ってしまった。
グループステージのロシア戦で前半だけ出場したところで、彼にとっての初の大舞台は閉幕。チームは第2戦のチェコ戦で相手をみくびって足元をすくわれ、勝利が必要な最終戦ではドイツにスコアレスドローで乗り切られて無残な早期敗退を喫したのである。
初めてのワールドカップは98年。フランス大会には、直前のCL決勝(対レアル・マドリー)で負った筋肉系の負傷を引きずった状態での出場を余儀なくされ、力を発揮できず。自身に代わって一躍エースとなったバッジョとの対立論がでっち上げられたことも、デル・ピエロの心をかき乱した。
準々決勝で開催国に行く手を阻まれたアッズーリ。その2年後のEURO2000でも、フランスにしてやられた。決勝戦、1点リードして迎えたアディショナルタイムに失点し、延長戦でサドンデスの決勝ゴールを奪われるというショッキングな敗北を喫したのである。
デル・ピエロはこの試合、最後尾まで戻って守備を行なうなどチームのために奮闘したが、一方で決定的な得点機を2度逸してしまい、試合後には国民から戦犯として叩かれる羽目に……。しばらく彼は、自己嫌悪に陥ったという。
日本と韓国で行なわれた02年W杯では、グループステージ最終戦のメキシコ戦で起死回生の同点ゴールを終了間際に決めて決勝トーナメント進出のヒーローとなったが、それも次の韓国戦での延長戦負けで無意味なものとなった。
EURO2004はグループステージ3試合に出場するも、ここでもチームは低調のままスウェーデン、デンマークの後塵を拝して敗退。ビッグイベントにおけるアッズーリと自身について「運がない」と言い続けていたデル・ピエロ。しかし、ようやく報われる時がやって来た。
06年ドイツW杯。国内リーグのスキャンダルによって激震に見舞われながらもチームは結束し、アッズーリは快進撃を披露、決勝戦で因縁のフランスをPK戦で破り、82年スペイン大会以来となる4度目の世界制覇を果たしたのである。
デル・ピエロのハイライトシーンといえば、地元ドイツとの準決勝だろう。延長戦、ファビオ・グロッソのゴールで勝ち越した後、終了間際に鮮やかなカウンターからダメ押しゴールを決め、狂喜乱舞したシーンだ。そして彼は、決勝のPK戦でも4番目のキッカーとして冷静に成功させた。
代表でもついに勲章を手にしたデル・ピエロ。EURO2008ではメジャーイベント2大会連続制覇を狙ったが、準々決勝でスペインに敗れ(またもPK戦の末に)、これが彼の最後の大舞台となった。
代表での最後の試合は、08年9月10日のジョージア戦(10年南アフリカW杯予選)。出場数91は歴代9位、得点数27はバッジョと並んでの4位の成績である。
クラブに話を戻すと、ユベントス退団後、デル・ピエロは12年から2シーズン、オーストラリアのシドニーFCでプレーし、14年にはインドのデリー・ダイナモスで1年を過ごし、現役生活に別れを告げた。
引退後は悠々自適な生活を送り、時折、コメンテーターを務めたり、イベントに出席したりする程度で、多くの時間を愛する家族とともに過ごしているデル・ピエロ。果たして今後、現場に戻ってくる可能性は? 多くの人々がその時を待っているのは事実である。
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