「強い」から「恐い」へ。川崎は今、右肩上がりの成長期にある

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年05月31日

中村は言う。「自分たちのサッカ-を貫けばもっと上にいける」。

阿部をはじめとする新加入選手も川崎のサッカーになじんできたようだ。写真:徳原隆元

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「最近は同じ絵を描けている。今日の竜也(長谷川)のゴ-ルも田坂(祐介)が悠(小林)に出すと思ったから俺はスル-した。1点目の悠のゴ-ルも個人技っぽいけど、そこに至るまでの左サイドの作りとか、阿部ちゃん含めてやっている。そういうのを積み重ねることで良いイメ-ジでプレ-できるようになるし、こうやって点を取るんだなっていうのをアキ(家長昭博)、阿部ちゃん、竜也が感じながらやれればもっと点を重ねていける。イメ-ジを共有して全員がゴ-ルを狙っていくのは、相手にはすごい恐いことなんで」
 
 家長や若手がさらにフィットしてくると、2016年版の川崎を越えるチ-ムになるかもしれないという期待が膨らむ。
 
 その一方で調子がいい時、勝っている時に潜む危険もある。厳しいことを言えばムアントン・Uとの第2レグでの1失点はいらなかったし、勝負がついた後の後半の試合展開は相手にボ-ルをもたれる時間も多かった。大勝し、内容について問われるのはチ-ムの成長の証でもあるが、そこをうやむやにしては強くなれない。
 
「1失点については、みんな、やられてはいけないという話をしていたし、奈良ちゃんはすごく悔しそうだった。ただ、ACLも粘り強く戦えた結果、ベスト8にいけたし、自分たちのサッカ-を貫けばもっと上にいける自信がある。もちろん、まだ詰めないといけない部分もあるんで、そういう意味でもまだ伸び代はあるなと。これからもボ-ルを握るという軸をブレないようにやっていくことが大事。相手に握られても球際で戦うとか、守って勝ちを拾うこともあると思うけど、ブレないで戦ってなんにしても勝つこと。それを昨年痛いほど経験したんでね」
 
 川崎は今、右肩上がりの成長期にある。さらに90分間、緩さを排除し、隙を見せず、相手を完膚なきまで叩き潰すというメンタルがチームに宿れば「強い川崎」が「恐い川崎」になっていくはずだ。
 
取材・文:佐藤俊(スポーツライター)
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