【ミラン番記者】「キャプテン本田圭佑」の真実。懸命な姿勢はクラブ史に刻まれた

カテゴリ:海外日本人

マルコ・パソット

2017年05月31日

ミラニスタもモンテッラの決断に大きな違和感を覚えなかった。

ミラン最終戦でキャプテンマークを託された本田。試合には1-2で敗れたが、今シーズン初のフル出場も果たした。(C)Getty Images

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 ある者は「単なる罪ほろぼしのためだ」と言い、ある者は「それだけの価値があったからだ、それ以上の説明を求めるのはナンセンス」だと言う。私個人としては後者よりも、前者よりの意味合いが強かったのではと思うが、どちらにしても要旨はあまり変わらない。
 
 本田圭佑のミランでの最終戦(5月28日のカリアリ戦)は、どんな楽観論者も想像しえなかった形で終わった。キャプテンとして先発フル出場。背番号10にキャプテンマークをつけての最終戦というと、ミラノより500km南にある永遠の都で行われる試合に思いを馳せた者もいたかもしれない。同じ日、オリンピコではかの地に20年以上君臨したローマの王フランチェスコ・トッティがやはりラストゲームを迎えていたのだ。
 
 同じシチュエーションでもかなり意味合いは違うが、とにかくカリアリの地で行われた試合も別れを告げる一戦であったという点では変わりない。そのキャリアの中でも最低だったシーズンとの別れ。その最後の試合で本田が腕にキャプテンマークを巻いてキックオフから出場したことは、大きな驚きをもたらした。
 
 この采配は先週いっぱいをかけて、ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督が出した結論だ。前節のボローニャ戦で途中出場した本田は、直接FKでチーム2点目を叩き込んだ。そして何より、攻守ですべての選手の手本となるパフォーマンスを見せていた。指揮官がラストゲームでフル出場&キャプテンという二重のプレゼントをした一番の動機はこれだ。
 
 サポーターの中にはもちろん、この決定に首をかしげるものもいた。いくら消化試合とはいえ、「なんでほとんどベンチだった男が突然キャプテンなのだ」と。これを揶揄する合成写真や皮肉なメッセージがSNSに投稿されたことも確かだ。
 
 しかし、多くのミラニスタは驚きこそすれ、とくに違和感を覚えていなかった。「主将不在時はスタメンの中で最古参が腕章を巻く」という基本ルールにはそっていたし、そもそも彼らはフランコ・バレージとパオロ・マルディーニが引退して以降、ミランに「真のカピターノ(キャプテン)」はいないと思っているからだ。
 
 実際、その後のキャプテンマークは多くの選手の腕に巻かれ、その中には絶対に相応しくない選手も含まれていた。16-17シーズンだけでも本来の主将であるリッカルド・モントリーボが長期離脱を強いられていたため、イニャツィオ・アバーテ、マッティア・デ・シリオ、ガブリエル・パレッタ、クリスティアン・サパタなどが腕章を巻いている。
 

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