「強い」から「恐い」へ。川崎は今、右肩上がりの成長期にある

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年05月31日

移籍組の阿部などが、想像以上に早くフィットした。

中村は好調の要因に「共通理解」を挙げた。写真:徳原隆元

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 川崎フロンタ-レが強い。
 ACL決勝ト-ナメント1回戦でムアントン・ユナイテッドを2戦合計7-2と一蹴し、ベスト8進出。これで5月は公式戦6連勝(リ-グ戦3勝)と波に乗っている。4月はリ-グ戦が1勝3分1敗でACLは1勝1分と悪くはないが、勝ちきれない試合があった。だが、5月は毎試合複数得点を取り、相手を圧倒して勝っている。
 
 チ-ムの完成度が高くなりつつある証拠だが、その要因のひとつとして中村憲剛は「共通理解」を挙げた。
 
「試合をやる前にしっかり準備すること、そして試合で自分たちがすることが整理されている。それでも負けることがあるけど、そうしたことをやれば勝ちが近付くというのが共通理解としてあるんです」
 
 ムアントン・U戦を例にすると前半はボ-ルをしっかり保持し、相手を走らせるプランを全員が理解し、その通りプレ-していた結果、相手の隙を突いて3点を奪い、勝負を決めた。さらにボ-ルを失った際の切り替えを早くする、球際に強くいくという基本コンセプトを守ってプレ-している。自由奔放に見える川崎のサッカ-だが、ベ-スがきちんと確立され、浸透している。
 
「基本コンセプトが浸透して、こう戦うぞという共通理解をして勝っていくと、こうやって勝っていくんだなというのがみんな分かってくる。それが大きい。そうして自分の立場でどうすればチ-ムに貢献できるかを理解できるようになってきた」
 
 川崎は攻撃のユニットは、ムアントン・U戦のように最終ラインの組合せを変えるなどメンバ-を入れ替えて戦うことが多い。新監督の下では戦術の浸透を早めるためにスタメンをある程度固定して戦う傾向にあるが、鬼木達監督はそこに固執しない。
 
 ただ、よくメンバ-を見ると核となる選手が必ず出ている。それは中村だったり、小林ら数名の主力だ。鬼木監督は主軸の彼らがブレない限り、チ-ムが違う方向にいくことはないと考えている。そして、彼らがピッチ内で新しい選手や若い選手と一緒にプレ-することで自分のコンセプトを早く浸透させた。その結果、想像以上に早く移籍組の阿部浩之などがフィットし、好結果に結びついている。
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