【東京V】分かっていたのに「闘莉王&オリス」にしてやられた

カテゴリ:Jリーグ

川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

2017年05月22日

順風満帆だった航海に、小さくない波風が。

「最低でも引き分けるべき試合」と語ったロティーナ監督。老練なる指揮官が、立て直しを図る。写真:佐藤明(サッカーダイジェストWeb写真部)

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 67分、FKから石櫃に鋭いクロスを送られ、フリーの本多勇喜に難なく同点ヘッドを決められてしまう。ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督は「もっとも警戒していたFKからやられた」と悔やみ、内田は「あれだけファウルをするなと言われていたのに、簡単にFKを与えてしまった。冷静に対処すればなんの問題もなかったのに」と唇を噛んだ。
 
 その失点シーン。巨漢2トップにばかり意識が集中し、あっさり本多のマークを外しているのが分かる。京都にしてみれば、してやったりのゴールシーンだ。
 
 さらに80分、カウンターからオリスに25メートルのグラウンダーショットをねじ込まれる。このシーンも、ボールを落とした闘莉王の動きに守備陣が釣られ、オリスへのチェックが一歩遅れたのが原因である。終わってみれば2失点とも、あれだけ警戒していた2トップにまんまと仕事をされたわけだ。
 
 終盤は猛攻に出たもののチャンスらしいチャンスを掴めず、不甲斐ない逆転負け。選手たちは絶え間ない活力を求められるなか、連戦が続き、京都戦の後半についにスタミナと集中力が途切れ、自慢の堅守も崩れた。チームとしての修正力が躍進の原動力だったことを考えれば、看過できない負け試合と言える。
 
 長いシーズンのなかの単なる一敗と開き直るのか。それとも、選手個々があらためて足下を見つめる良い機会とするのか。

 いずれにせよ、順風満帆だった航海に、小さくない波風が立ち始めている。
 
取材・文:川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)
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