試合ごとに膨大なデータを収集。グループでの分析をやらないと試合に出られない!?
その中でボールの受け方や一つひとつの細かな動きにこだわりを見せるのも須佐監督の特徴である。4月30日に行なわれた関西学生リーグ3節の桃山学院大学戦では2点を先制しながらも安易な守備の対応で追いつかれ、後半に主将である脇坂泰斗が奪ったゴールでなんとか勝利を手にしたという形だったが、試合後の監督の憤慨ぶりは大きかった。ただ、感情まかせに非難するのではなく、局面における選択のミスや“サボる”ことに対して指摘をする。
「(相手の)CKが異常に多かったですよね。それも処理ミスとかビルドアップの時のポジショニングやプレーの遅さ。ビルドアップをしていく中で、背後を取れないから相手も楽になって、(相手は)プレスをかけることがゲームメイクになってしまっていた。押し込まれる原因になったのも、最初のスローインの対応のミス。走り抜けてはいけないところに選手が走り抜けてしまった」(須佐監督)
ビルドアップにおけるサポートの身体の向きひとつをとって自らの身体を使って記者陣に力説する姿も印象的だった。
試合後には「ボールを触った回数や、誰が誰に出す回数が多いとかデータとして残る」(脇坂)ので、チームでそれを振り返る。膨大な映像データを使って部のメンバーでグループを作って分析をするということも行なっており、ひたすらサッカーへの知識や考え方をブラッシュアップできる環境が整っているのだ。
情報量の多さゆえに選手も辟易してしまいそうだが「それをやらないとAチームで出られないというのはみんな分かっているので、無理矢理にでも吸収しようとしています」と脇坂は語る。
観戦の際、スタンドの高い場所に位置取り、俯瞰すれば、試合の動向が分かるし、見ていても面白いが、ただこのチームに関して言えばベンチ裏で監督がピッチの選手たちに送る指示に耳を傾けることも多いかもしれない。
そういう意味でも、サッカーの“深い”部分を教えてくれるこのチームを、多くの人々に見てもらいたいものだ。
取材・文:竹中玲央奈(フリーライター)
「(相手の)CKが異常に多かったですよね。それも処理ミスとかビルドアップの時のポジショニングやプレーの遅さ。ビルドアップをしていく中で、背後を取れないから相手も楽になって、(相手は)プレスをかけることがゲームメイクになってしまっていた。押し込まれる原因になったのも、最初のスローインの対応のミス。走り抜けてはいけないところに選手が走り抜けてしまった」(須佐監督)
ビルドアップにおけるサポートの身体の向きひとつをとって自らの身体を使って記者陣に力説する姿も印象的だった。
試合後には「ボールを触った回数や、誰が誰に出す回数が多いとかデータとして残る」(脇坂)ので、チームでそれを振り返る。膨大な映像データを使って部のメンバーでグループを作って分析をするということも行なっており、ひたすらサッカーへの知識や考え方をブラッシュアップできる環境が整っているのだ。
情報量の多さゆえに選手も辟易してしまいそうだが「それをやらないとAチームで出られないというのはみんな分かっているので、無理矢理にでも吸収しようとしています」と脇坂は語る。
観戦の際、スタンドの高い場所に位置取り、俯瞰すれば、試合の動向が分かるし、見ていても面白いが、ただこのチームに関して言えばベンチ裏で監督がピッチの選手たちに送る指示に耳を傾けることも多いかもしれない。
そういう意味でも、サッカーの“深い”部分を教えてくれるこのチームを、多くの人々に見てもらいたいものだ。
取材・文:竹中玲央奈(フリーライター)