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「俺は必要とされているのか?」元“赤い彗星のエース”中島賢星が涙のプロ初得点を奪うまで

カテゴリ:Jリーグ

安藤隆人

2017年04月27日

そして、中島は言葉を詰まらせ、涙を流した。

ルヴァン杯の新潟戦では、攻守に躍動した中島。この活躍をリーグ戦につなげたい。(C) J.LEAGUE PHOTOS

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 相手アタッカーに自由を許さず、かつセカンドボールを拾って、素早く攻撃につなげる。自分の役割をきちんと全うし、チームのためにプレーしている人間を、サッカーの神様が微笑まないわけがなかった。
 
 1−1で迎えた65分、左FKをMF吉尾海夏が正確なキックでゴール前にクロスを送り込むと、混戦から新潟FW平松宗のクリアボールが、中央で待ち構えた中島の元に届く。
 
 慌ててプレスに行く新潟の選手たち。中島は浮き球に対して、ハーフボレーで迷うことなく右足を一閃。上体を上手くかぶせながらの、鋭いスイングはボールの真芯を捉えた。ボールは唸りを上げてゴールに一直線。弾丸ライナーがゴール中央に突き刺さった。
 
 ワントラップをしていたら、間違いなくシュートブロックされていた。スイングがコンパクトでなかったら、バーの上を越えていただろう。完璧なハーフボレーシュートによる待望のプロ初ゴール。彼の攻守に渡る献身性が、見事に結果として結実した瞬間だった。
 
 貴重な逆転弾を挙げたヒーローは、初ゴールの余韻に浸ることなく、再び守備で輝いた。77分、新潟MF端山豪のドリブルを背後から身体をねじ込むようにしてボールをかっさらうと、82分には自陣で端山とのイーブンボールを制する。89分には敵陣でバックパスを受けて、縦にドリブルで仕掛けると見せかけて、左のMF扇原貴宏にラストパス。扇原の4点目となるミドルで、試合は決した。
 
「上手くいかない時期が続いたなかで、どうしても結果が欲しかった。今日、その結果を出せた。これで何かが変わる訳ではないけど、何かしら良い意味でこれからにつなげていきたい」
 
 そして、試合後のヒーローインタビュー。中島は言葉を詰まらせ、涙を流した。
 
 東福岡では1年時からレギュラーに君臨し、3年時にはインターハイを制した。しかし、鳴り物入りで入団した横浜では、思うように結果が出ない苦しい日々が続いた。
 
「去年もトレーニングで右サイドバックをやったり、センターバックやボランチをやったり、(本来の)トップ下ではない、いろんなポジションをやった。考えることが多かった」
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